アッシュ vs イーヴル・デッド   Ash vs Evil Dead

放送局: Starz

プレミア放送日: 10/31/2015 (Sat) 21:00-21:45

製作: ルネッサンス・ピクチャーズ

製作総指揮: ロバート・タパート、サム・レイミ、ブルース・キャンベル

出演: ブルース・キャンベル (アッシュ・ウィリアムズ)、レイ・サンチャゴ (パブロ・ボリヴァー)、デイナ・デロレンゾ (ケリー・マックスウェル)、ジル・マリー・ジョーンズ (アマンダ・フィッシャー)、ルーシー・ロウレス (ルビー・ノウビー)


物語: およそ30年前、アッシュは山の中で「死者の書」に閉じ込められていた死霊の封印を解いてしまい、死闘を演じた。以来アッシュは人目を避けるようにモーター・ホームで暮らしていた。しかしある時、つい羽目を外して引っかけた女の子をモーター・ホームに招いてしまい、酔った勢いで「死者の書」を開いて、つい呪文を唱えてしまう。それっきりそのことを忘れてしまっていたアッシュだったが、ある夜訪れたバーでナンパした女性の顔が、ひょんな拍子に死霊の顔に豹変して見える。慌ててモーター・ホームに帰ったアッシュは自分のしでかしたことを思い出し、事の大きさにとんずらを決め込もうとする。しかし時既に遅く、アッシュの周りの世界は死霊たちで満たされていた‥‥


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Ash vs Evil Dead


死霊のはらわた リターンズ (アッシュ vs イーヴル・デッド)  ★★1/2

サム・レイミのデビュー作であり、スプラッタ・ホラーという言葉を定着させたホラー映画の快作「死霊のはらわた (The Evil Dead)」は、一昨年、そのリメイクも製作された。とはいえ、たとえレイミ自身がプロデュースしていようとも、リメイク版はオリジナルとは似て非なるものとなっていた。


元々「死霊のはらわた」は、ホラーとはいえコメディの要素が強かった。それを真面目にリメイクしたものだから、オリジナルのキッチュなテイストを殺してしまい、ただのホラーになってしまった。つまらなかったと言うつもりはないが、オリジナルのファンにとっては、いささか残念なものだったことは否めない。


たぶんレイミ自身もそう思っていたのではないか。その思いが今回のシリーズ化になっている気がする。もちろんオリジナル・シリーズに登場したブルース・キャンベルが、今回も主人公アッシュを演じている。意外なくらい30年前からほとんど変わっていない。ま、元々おっさんヅラではあった。そしてシリーズ第1話は、レイミが脚本演出している。やはり本人もやりたかったのだろう。


「死霊のはらわた」から30年という月日が経ち、アッシュは人目を避けるように、地方のハードウェア・ストアで働きながら、モーター・ホームで暮らしていた。しかしどうしても生来の女好きという性質はなくならず、今日もバーにナンパに出かける毎日。


しかし引っ掛けた女とトイレでよろしくやっている最中、女の顔がかつての死霊よろしく変貌する。実は前回連れ込んだ女とドラッグでラリっている時、つい興が乗って「死者の書」の封印を解き、あろうことか呪文まで口にしたことを思い出したが、すべては後の祭りだ。よりにもよって自分自身で再び死霊をこの世に解き放ってしまう。


これはいかん、ここからずらかろうとするアッシュだったが、もちろんそう簡単には問屋が卸さない。モーター・ホーム仲間にも既に魔の手は迫っていた。さらに以前アッシュから「死者の書」を見せられた女の子も死霊化して、警官を一人殺す。その警官のパートナーのアマンダは命からがら逃げ出すが、誰も彼女の言い分を信用せず、結局職を失い、その元凶となったアッシュを追い始める。


嬉しいのは番組第1回で、オリジナルが広めた、あの、森の中を這うように進むカメラ・ワークをこちらでもやることだ。わかってらっしゃるという気がする。そしてもちろん、全ファンが胸を高鳴らせて待っていた、あのチェイン・ソウも当然登場、期待に違わずそこら辺を血の海にする。アッシュが投げられたチェイン・ソウを空中でシャキーンと右腕に装填すると、なんだかウルトラマンみたいで、それだけで待ってましたとわくわくする。


番組の最初の2回には出てこないが、3回目以降から、親の仇としてアッシュを付け狙う追っ手として、ルーシー・ロウレスも登場する。どうやら今後は、死霊のみならず、アッシュを追う人間のハンターも交えてのホラー・ロードTVシリーズとなる模様だ。それもありなんじゃないかと思う。












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