ここんとこ全米プロ、NEC招待と面白いゴルフが続いていたから、めりはりのないトーナメントと感じてしまうのはどうしようもない。せめてジャスパー・パーナヴィクかセルジオ・ガルシアあたりがもうちょっと頑張って優勝争いに加わってくれたなら、もう少しは面白くなっただろうに。結局勝ったのはツアー初優勝のロリ・サバティーニ。主要ゴルファーは皆わざわざカナダまで行ってゴルフする気がしないんだろうなあ。と思っていたら、なんと来週のベル・カナディアン・オープンにタイガー・ウッズが出るという。10万ドルくらいのアピアランス・フィーでも積まれたか?それとも勝ち星を増やして本気でPGA記録に挑もうと決意したか、あるいは単にひまだったか。いずれにしても来週はもう少しは面白くなりそうだ。


実は今週末は、ゴルフよりもテニスの全米オープンに燃えた。地元ニューヨーク、しかも私の住んでいるクイーンズでの開催ということもあり、毎年一度は必ず足を運んでいるのだが、決勝、準決勝当たりになると値段も高く、チケットも取れないため、第1週の週末に見に行くのがこの数年の慣例になっている。しかし当日になるまでどんなカードになるかわからないから、いい勝負に当たるかは時の運。ここ数年は大したカードにも当たらず、今年もそれほど期待はしていなかった。しかも今年のニューヨークは雨が多い。大会が始まってからも雨のせいでカードが流れるため、一応その日の朝の新聞に当日のメイン・カードの情報は載るのだが、本当に時間通りに試合が始まるか、それよりも何よりも本当にその試合が行われるかは、会場に行ってみないとわからない。実際、今年は土曜のナイト・ゲームを見に行ったのだが、会場に着いた途端雨が降り出して、1試合も見ないうちに順延。先が思いやられる。しかしその雨のおかげで、今回滅多にない経験もしたのだが。


予定より遅れて始まったティム・ヘンマンとリチャード・クライチェクの試合は、ファイナル・セットまでもつれ込んだために、試合が終わったのが夜中の1時過ぎ。やる方も大変だが、見る方だって根性がいる。日付が変わった頃には観客の数は半分に減っているが、意地で最後まで見るぞと決心してつきあう。最後の方はもう、観客も疲れきって逆にハイ状態である。いきなり決着がつく寸前になってウェイヴが始まるわ、NHLのような応援合戦が始まるわ、落ち着きがなくなって審判に椅子に座るよう注意を受けた観客が実は係員で、ポイント中になぜかふらふらと歩き回っているわ、次から次へと無法状態が出現した。結局、試合は最後ヘンマンのダブル・フォルトで決着がついたのだが、彼は昨夜は眠れなかっただろうなあ。我々も家に着いたのが2時、一風呂浴びてベッドに入ったのは3時過ぎだった。こういう大きなトーナメントって、実は決勝、準決勝あたりより、3回戦、4回戦あたりの方が面白かったりする。今回もこの週末は熱戦が目白押しで、ゴルフのことなどすっかり忘れていた。







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エアー・カナダ・チャンピオンシップ

2000年8月31日-9月3日  

カナダ、ブリティッシュ・コロンビア、ノースヴュー・ゴルフ&カントリー・クラブ

 
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