アクセンチュア・マッチ・プレイ・チャンピオンシップ   ★★1/2

2012年2月22日-2月26日、アリゾナ州ダヴ・マウンテン

ザ・リッツ-カールトン・ゴルフ・クラブ

フィル・ミッケルソンは家族休暇のためにパスした今年のマッチ・プレイ、1回戦のニューズは、石川遼がビル・ハーズ相手に逆転勝ちしたマッチだろう。13ホールを終わって3ダウン、先週も勝って最近絶好調に近いハーズを相手に石川が巻き返す可能性はもはや残されていないと思われた。そこからじりじりと追い上げ、17番ではハーズ4フィート、石川15フィートのバーディ・パットという不利な状況から石川はバーディを奪い、一方のハーズが4フィートを外してオール・スクエア。18番パー4ではハーズが第2打をグリーンを外し、そこからのアップ&ダウンに失敗、2パットで勝利の石川が最初のパットを1フィートに寄せたところでハーズがコンシード、石川がまさかの逆転勝利を収めた。石川は去年のプレジデンツ・カップでも、勝てそうになかったバッバ・ワトソン相手に逆転勝ちしているし、わりと勝負強い。


勝負強いといえば、かつての勝負強さの代名詞的存在だったタイガー・ウッズが、リードしたりされたりなど、かなり際どい展開で、スペインのゴンザロ・フィデス-カストロを1アップで下す。プレジデンツ・カップではかなり復調してきたように見えたんだが。


2日目はその石川もウッズも、ポール・ロウリー、ニック・ワトニー相手にそれぞれ1ダウンで敗れる。二人とも18番で勝負をオール・スエアに戻すバーディ・パットがあったんだが、二人共外した。ウッズなんて、ここ一番で5フィートのパットを外すなんて、昔ならあり得なかった。


昨年までは土曜に準々決勝と準決勝、日曜に決勝と3位決定戦という日程だったが、今年は土曜は準々決勝の4マッチだけで、日曜午前に準決勝、午後に決勝と3位決定戦を行う。その準決勝までコマを進めたのは、マーク・ウィルソン、ハンター・メイハン、ロリ・マキロイ、リー・ウエストウッドの4人。


午前の準決勝ではアメリカ勢同士の潰し合いとなったウィルソン vs メイハン戦ではメイハンが終始ウィルソンをリードし、2&1で危なげなく勝った。一方のアイルランドのマキロイ、イングランドのウエストウッドと、こちらは英国対決となったもう一戦は、最初の4ホールでウエストウッドが3アップにしておきながらその後マキロイがあれよあれよという間に挽回、3&1で完勝した。


決勝はメイハンが中盤連続でホールをとって4アップ。その後マキロイが少し挽回したものの届かず、2&1でメイハンがマキロイを下した。メイハンが勝ったというよりも、ボギーの嵩んだマキロイが自滅したという感じだった。3位決定戦は先行したウィルソンをウエストウッドが後半追い詰めたものの届かず、ウィルソンが1アップで勝った。


しかし今回は実はマッチ・プレイよりも、同日程で行われたメキシコのマヤコバ・クラシックの方が面白かった。最終日、好調のロバート・アレンビーが15アンダーまでスコアを伸ばし、後続に2打差つけて18番パー4を迎える。そこでアレンビーはティ・ショットをプッシュしてダブル・ボギー、13アンダーでジョン・ハーとのプレイオフになった。


これが18番パー4と10番パー3を永遠に回り続けるような、決着のつかない接戦となった。この日は昼がマッチ・プレイ、夜がアカデミー賞授賞式のため、マヤコバは当然録画しておいて見たのだが、余裕を見て1時間余計に録画時間を設定したのに、プレイオフ6ホール目をやっている途中で切れた。


結局勝負は、プレイオフ8ホール目の10番でパーのハーが、ボギーのアレンビーに競り勝った。現在、NBAでは中国系のジェレミー・リンが旋風を巻き起こし、ツアーでもルーキーのハーが初優勝、FOXの「アメリカン・アイドル」でも、私のイチ押しはたぶん韓国系の彼だ。あちらこちらでアジア系が活躍している。というか、LPGAは既にALPGA化してたわけだが。








 
 
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