アクセンチュア・マッチ・プレイ・チャンピオンシップ

2005年2月24-27日   ★★

カリフォルニア州カールスバッド、ラ・コスタ・リゾート&スパ

先週から雨ばかり降っている西海岸、ニッサン・オープンは36ホール・イヴェントになってしまうし、アクセンチュア・マッチ・プレイも間に合わず、初日は雨でウォッシュ・アウト、結局他のストローク・プレイ・イヴェントと同じように木曜から始まり、金曜に2回戦と3回戦が詰め込まれるという昨年と同じような展開となった。


内容の方は、1回戦こそ上位シード・ゴルファーがそれぞれ順当に勝つが、2回戦が少々荒れ、前回、前々回の覇者タイガー・ウッズがニック・オハーンに3&1で破れ、ヴィージェイ・シングもジェイ・ハーズに3&2で破れるという波乱があった。まあ、何が起こってもおかしくないのがマッチ・プレイの醍醐味だから、波乱と言えるほどの波乱ではないのかもしれない。2回戦で最も見応えがあったのが24ホールまでもつれたチャド・キャンベルとミゲル・アンゲル・ヒムネス戦で、結局キャンベルがヒムネスをうっちゃったが、競る時のマッチ・プレイって、本当に手に汗握るほど面白い。


午後の3回戦では、そのキャンベルを含め、フィル・ミッケルソン、デイヴィス・ラヴ3世、セルジオ・ガルシアらの上位シード者が姿を消す。結局週末までコマを進めることのできた世界ランキング一桁台のゴルファーは、4位のレティーフ・グーセンと8位のスチュワート・シンクだけとなった。グーセンはこれまでこのマッチ・プレイ、2回戦以上まで進んだことはないから、今回は上出来と言えるだろう。


グーセンは準々決勝もシンクを下すも準決勝で敗れる。一方、土曜日のデイヴィッド・トムズは午前も午後も絶好調で、午前のアダム・スコット、午後のイアン・ポールターを共に危なげなく下す。100ヤード内のウエッジ・ショットだろうが、200ヤード超のウッドだろうが、全部ピンに5フィート以内に絡んでいるんじゃないかと思える好調さで、こういう時は逆にストローク・プレイでどこまでスコアを伸ばせるかを自分でも確かめてみたいんじゃないだろうか。


トムズは決勝も好調で、結局6&5という、このイヴェントが始まって以来最も大差をつけて初優勝した。トムズは一昨年もウッズに負けたとはいえ決勝まで勝ち残っているわけだから、かなりの勝負強さである。今回でマッチ・プレイの勝率ではウッズのすぐ下につけたことは間違いあるまい。決勝よりも面白かったのが3位決定戦のグーセン vs ポールター戦で、特にバック・ナインに入って、二人共ほとんどのホールをバーディをとって分けるというハイ・レヴェルの攻防を見せた。結局どちらも譲らず勝負は18番を終わってオール・スクエアのままサドン・デスへ。


そこで優勝には関係ないということで、ABCは中継を打ち切った。おかげで結果は20ホール目でグーセンがポールターをうっちゃったというのをネットで知ったのだった。この日はABCは、「スーパーボウル」を別にすれば年間で最も視聴率を稼ぐ最大のイヴェント、アカデミー賞授賞式中継がその後に控えており、ウッズが関係しないゴルフなんて中継どころじゃなかったのはわかる。私だってもしアカデミー賞にゴルフ中継が引っかかったらアカデミー賞の方を見るが、しかし、それまではゴルフ中継しててもいいじゃないか。





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