アクセンチュア・マッチ・プレイ・チャンピオンシップ

2002年2月20-24日   ★★1/2

カリフォルニア州カールスバッド、ラ・コスタ・リゾート&スパ

去年は正月直後にオーストラリアでの開催とあって、主要ゴルファーが大挙して欠場、あまり盛り上がらなかったこのトーナメントだが、今年はカリフォルニア開催で、ツアーの真っ只中とあって、ほとんどのビッグ・ネイムが出場している。しかし、それとは別に今はソルト・レイクで冬季五輪の真っ最中である。マッチ・プレイでどんな番狂わせがあるかわからないから普段なら一回戦から真面目に見ているこのトーナメントであるが、今回に限り五輪を優先してゴルフは週末だけ見ることにする。頼むから主要なゴルファーは週末まで頑張ってくれ。


と思ったら、木曜の新聞を見て、既にタイガー・ウッズを筆頭に、フィル・ミッケルソン、デイヴィッド・デュヴォールらの上位シード陣が早々と負けてしまったのを知ってがっくりする。マッチ・プレイはこれだからなあ。週末の準々決勝まで残ったのでシード上位にいるのは、第6シードのデイヴィッド・トムスだけだ。しかし、こないだビュイック招待に勝ったばかりのホゼ・マリア・オラハボル、先週ニッサン・オープンであわやというところで優勝を逃したスコット・マッカロン、最近調子のいいブラッド・ファクソンという面々が残っているのはさすがである。トム・レーマンみたいな根性を見せるヴェテランが残っているのも勝負を面白くしてくれるだろう。


その準々決勝は結局トムスがケヴィン・サザーランドに破れ、上位シード陣は全滅。あまり波乱があり過ぎるのもトーナメントを大味にし過ぎると思うのだが、勝負、特にマッチ・プレイの勝負は時の運、ま、しょうがない。結局土曜日は、午前中の準々決勝を勝ち残って午後の準決勝まで進んだのは、マッカロン、ファクソン、サザーランド、ポール・エイジンガーの4人となった。マッカロンとエイジンガーの準決勝は、最終18番パー4で40フィートのバーディ・パットを決めたマッカロンがエイジンガーをうっちゃり、ファクソン/サザーランド戦は、これまた18番で、PGAのベスト・パターと言われているファクソンが15フィートから信じられない3パットのボギーを叩いて自滅した。これで決勝はマッカロン vs サザーランドが決まった。


36ホールで行われる決勝は終始マッカロン有利で進んだが、33ホール目で初めてリードを奪ったサザーランドがそのリードを守りきり、1アップで勝った。サザーランドはほとんどティ・ショットがフェアウェイをキープせず、ただ見てる感じではまるで勝てる感じはしなかったのに、それでも勝つことができるのがマッチ・プレイの不思議である。マッカロンは先週、今週と、共に9分9厘手中にした勝利を最後の最後になって逃してしまい、さぞ口惜しかろう。サザーランドはツアー初勝利の上に、第62シード (64人中62番目で出場してもやはりシードというのか) で出場して優勝というのも記録である。


3位決定戦はエイジンガー有利で進んでいたが、ファクソンが最後の最後に追いつき、19ホール目でエイジンガーをうっちゃった。勝者にばかり焦点の当たるアメリカのTV中継では、実は、この延長ホールに入った3位決定戦は既に優勝が決まってしまったために中継してもらえず、私はファクソンが19ホール目で勝ったということをインターネットで知ったのだが、たまたま、同じ時にやっていたタクソン・オープンの結果も出ており、丸山茂樹が6位に入ったのを知った。そう言えば、丸山ってマッチ・プレイ・チャンピオンシップには出ていなかったのか。昨年は日本人として初めて米大陸内でのトーナメントで優勝するなどそれなりに活躍しているように見えたのに、それでも世界ランキングでは64位以内に入ってなかったとは知らなかった。世界のプロ・ゴルファーの層は厚い。







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