今年からツアー・カードを手に入れたパット・ペレスが初日から好調、2日目が終わった時点で首位に立ち、3日目終了時点でも15アンダーと、11アンダーで2位のマット・ゴーゲルとリー・ジャンセンに4打差をつける。しかし、このゴーゲルって、あれでしょ、2年前にこのペブル・ビーチで初優勝を目前にしながらタイガー・ウッズに奇跡の逆転サヨナラ負けを喫した、あのゴルファーでしょ。ふうん、また、同じこのトーナメントで優勝に絡んでくるとは、彼はこのコースと相性がいいようだ。ウッズは3日目終了時点で2アンダーといくらなんでも優勝は無理というのがわかりきっているので、今回は判官びいきでゴーゲルを応援することにする。


そしたら本当に最終日、まがりなりにもスコアを伸ばすのがゴーゲル一人きりになってしまい、バック9に入ってゴーゲルとペレスの優勝争いになる。ゴーゲルは12番パー3でバーディを奪って13アンダーとなり、この日スコアを2つ落としていたペレスについに並ぶ。しかしペレスは13番パー4で、第3打のチップ・ショットを直接カップ・インさせ、14アンダーとなってまた突き放す。だが、続く14番パー5で刻んでいけばいいものを第2打を3ウッドを使って右に曲げてOB、ダブル・ボギーを叩いてしまい、前のパーティでバーディをとったゴーゲルが14アンダー、ペレス12アンダーと、このトーナメントで初めてゴーゲルが単独首位に立つ。


しかしこれで終わりかと思われたペレスは15番パー4でバーディを奪って一つ返し、17番パー3でゴーゲルがボギー、ペレスがバーディを奪った時点で、ゴーゲル13アンダー、ペレス14アンダーと再び逆転、勝負は最終18番パー5へ。ここでペレスはティ・ショットをまたもや右に曲げてしまい、ボールは垣根の下へ。OBラインにかかるかどうかのぎりぎりのところで、うまくいけばOBは免れ、アンプレイヤブルを宣言して1打ペナルティ、まだパーを拾うチャンスは残されているが、OBとなればティ・ショットの打ち直しである。


オフィシャルが念入りにボールの場所をチェックした結果、ついに判定が下され、OB、ペレスがティに向かって歩いて戻っているちょうどその時、18番グリーン上ではゴーゲルがバーディ・パットを沈め、14アンダーとなった。2年前とは大きく異なり、ガッツ・ポーズを見せるゴーゲル、一方のペレスはティ・ボックスから第3打の打ち直し、ここからイーグルを決めて初めてプレイオフである。流石に勝負は決したか。2オンしないと話にならないため、ほとんど無理を承知で2オン狙いに行くが、これまでは右に曲げていたウッドのショットが、今度は左に曲がって太平洋に消えていった時、ゴーゲルの優勝が正式に決まった。結局ペレスは18番トリプル・ボギーとなり、この日76、通算11アンダーでレギュレイションを終えた。第3位にはリー・ジャンセンとアンドリュー・マギーが10アンダーで続いた。


勝負の方は面白かったんですけどね、何度も言うようだが、このトーナメント、プロ-アマということもあり、アマチュアも一緒にプレイしている。3日目なんて、中継のCBSのカメラは人気のあるセレブリティ・ゴルファーを映すのに忙しく、画面に映ったプロは、首位を突っ走っているペレスではなく、この日わりと好調だったフレッド・カップルスとウッズだけだった。そりゃあないんじゃないの。さすがに最終日だけはプロを映すけどね、CBSのこのやり方は、このトーナメントのファンを減らしこそすれ増やすことはないと思うなあ。







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AT&Tペブル・ビーチ・ナショナル・プロ-アマ

2002年1月31日-2月3日   ★★★1/2

カリフォルニア州ペブル・ビーチ、スパイグラス・ヒル、ポピー・ヒルズ、ペブル・ビーチ・ゴルフ・コース

 
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