今年、タイガー・ウッズはこれまでのところまだ調子に乗れてない。しかし、このトーナメント、昨年ウッズが奇跡的な逆転勝ちを収め、ペブル・ビーチで行われた全米オープンでもウッズが完璧なゴルフで記録的大差をつけて勝った。またそれなりに面白い展開を見せてくれるものと期待する。これでアマチュアなんぞ映さないでくれれば本当に有り難いんだが。


トーナメントの方は、昨年最終日のバック9まで優勝間違いなしの位置にいながらウッズに優勝をさらわれたマット・ゴーゲルが、2日目にポピィ・ヒルズでコース・レコードの62を出し、13アンダー、2位のヴィージェイ・シングに3打差をつけて首位に立つ。ウッズは5アンダー、8打差で、この感じは昨年の再現かと思うが、しかしウッズは2日目またまたオーヴァー・パーの73を叩いており、やはり本調子には見えない。流石に今年は無理か。


そしたら3日目、ゴーゲルが今度は前日から19打も多い記録破り?の81を叩き、天国から地獄へ真っ逆様、代わってフィル・ミッケルソンが首位に立つ。ミッケルソンは、雨で最終日が半年後の8月に行われたという異例の展開になった98年にも勝っており、このトーナメントとの相性は悪くない。しかし最終日、ミッケルソンの調子は今一つで、その隙をついて首位に立ったのは、この日フロント9を8アンダーというコース・タイで回ったデイヴィス・ラヴ3世。ラヴはこの日63、トータル16アンダーでホール・アウト。それをミッケルソンとシングが追うという展開に。他にもクレイグ・バーロウが一瞬にせよ首位に立ったりするが、これはもう崩れるのがわかりきっているから無視する。


しかしシングは17番パー3のティ・ショットを海に落としてしまい、チャンスは潰える。ミッケルソンもパットが決まらず、15番を終わった時点でラヴに3打差。これはもう無理か。しかしここで意地を見せ、16番、17番と連続バーディを奪い、1打差として18番パー5を迎える。2打でグリーンに届きさえすればプレイオフは間違いなし、あわよくばイーグルで逆転さよならを狙うミッケルソンは、ドライヴァー、ドライヴァーで2オン狙い。しかしその第2打が太平洋に吸い込まれていった時、ラヴの約3年ぶりのツアー優勝が決まった。


ラヴは去年、勝てそうで勝てなく、2位に終わったトーナメントが何度もあったから、久し振りの優勝は嬉しかろう。ウッズは結局今回も優勝に絡まず、最終日イーヴンパー72で、トータル8アンダーの13位タイ。ウッズらしからぬ記録だが、しかしウッズが出場したトーナメントで10位以内に入れなかったのはほぼ1年ぶりなのだそうだ。週末の足切りを通過するのにも汲々としているのがほとんどのゴルファーの中で、優勝に絡まないと調子が悪いとかスランプとか言われてしまうのもなんだとは思うが、しかし、ファンはウッズのスペクタクルなゴルフをいつも期待してしまうのだ。早く本当に本調子になってくれないものか。







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AT&Tペブル・ビーチ・ナショナル・プロ-アマ

2001年2月1-4日   ★★★

スパイグラス・ヒル、ポピー・ヒルズ、ペブル・ビーチ・ゴルフ・コース

 
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