AT&Tナショナル

2007年7月5日-7月8日   ★★★

メリーランド州ベセスダ、コングレッショナル・カントリー・クラブ

タイガー・ウッズがトーナメント主宰者のAT&Tナショナル、これまでのウッズ主宰のターゲット・ワールド・チャレンジと根本的に異なるのは、AT&Tナショナルはちゃんとツアーの一環に組み込まれた正式トーナメントであることにある。いくらワールドNo.1のゴルファーとはいえ、いきなりジャック・ニクラウスのメモリアルやアーノルド・パーマーのインヴィテイショナル、バイロン・ネルソン・チャンピオンシップと同列になって、しかもウッズだけは現役ゴルファーというところがすごい。

しかもトーナメント・コースは首都ワシントンD.C.の目と鼻の先、歴史のあるコングレッショナルだ。今回のナショナルが注目されているのは、ウッズのネイム・ヴァリュウだけではなく、かつて何度も全米の舞台となったコングレッショナルという存在が大きい。コングレッショナルは最後の18番がパー3という、ツアー・チャンピオンシップの舞台となるアトランタのイースト・レイクと同じなのだが、今回、コース・レイアウトを変えて、それまでの17番パー4が今回から18番となった。確かにこっちの方がいかにもフィニッシング・ホールという感じがする。しかしそのコースでウッズ、初日いきなり3オーヴァー73なんていうスコアで、トーナメント・ホストがその栄えある第1回でいきなり予選落ちかと思わせる。ウッズは2日目持ち直し、4アンダー66でアンダー・パー・プレイにしたところはさすがと言えるか。

さて、普通私はメイジャーでもなければだいたいは週末の3日目から真面目に見るのだが、今回は3日目がライヴ・アースと重なってしまい、朝どころか金曜深夜から世界中のコンサート中継をNBC系列でずっとやっている。当然土曜夕方はそのクライマックスともいえ、NBC、ブラヴォー、サンダンス・チャンネルを中心にロンドン、ニュー・ジャージー、それにハンブルグ辺りからの中継をのべつ幕無しにやっている。しょうがないからナショナルは3日目はパスし、最終日だけまともに見ることにする。

そのナショナル、3日目を終わった時点で首位は9アンダーのスチュワート・アップルビー。2打差7アンダーでK. J. チョイ、6アンダー、スティーヴ・ストリッカー、5アンダー、マイク・ウィアー、4アンダー、ルーカス・グローヴァー、3アンダー丸山茂樹とチャーリー・ホフマン、2アンダーにウッズ、ジム・フューリック、ケヴィン・ステッドラー、ジャスティン・ローズがいる。

最終日は早々とアップルビーが脱落、チョイとストリッカーによる優勝争いになった。一瞬ウィアーが絡むかに見えたが、連続ボギー等で後退する。最後のドラマはチョイ8アンダー、ストリッカー6アンダーで、チョイが17番パー4をプレイ中に起こった。チョイの第2打はグリーン右バンカーへ。ここでボギーでその時18番をプレイ中のストリッカーがバーディ、もしくはパー上がりでも、水の絡む18番を考えると、何が起こっても不思議ではない。

と思いながら見ていた目の前で、チョイは第3打のサンド・ショットを直接カップ・インさせるバーディ。ただ一人9アンダーとなってこれでストリッカーに3打差。完全に勝負を決めた。しかしメモリアルといい今回といい、チョイは本当に勝負強くなった。チョイは18番をパーで上がり、9アンダーで今季2勝目。ストリッカーが6アンダーで単独2位、3アンダー3位にはアップルビー、フューリック、パット・ペレスの3人、2アンダー6位にはウッズとロバート・アレンビーが入った。




 
 
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