アメリカン・エキスプレス・チャンピオンシップ

2005年10月6-9日   ★★★1/2

カリフォルニア州サン・フランシスコ、ハーディング・パークス・ゴルフ・コース

昨年はアイルランドのマウント・ジュリエット開催のアメックス・チャンピオンシップ、今年はサンフランシスコのハーディング・パークス・ゴルフ・コースがその舞台だ。ハーディング・パークスはニューヨークのベスペイジと同じくパブリック・コースで、ゴルファーに好評のコースの状態やレイアウト、ギャラリーの熱狂ぶりを見ると、やがてメイジャーも開催するようになるかもしれない。


さて勝負の方は、3日目を終わって首位は9アンダーのジョン・デイリー。1打差8アンダーにコリン・モンゴメリ、さらに1打差7アンダーにタイガー・ウッズとセルジオ・ガルシアが続く。アメリカで無勝のモンゴメリが2日目終了時点では首位に立っており、ついに宿願を果たすかみたいに報道されていたのだが、最終日は結局、デイリーとウッズの争いになる。二人は一時10アンダーで並ぶが、ウッズが16番パー4を迎えた時点でデイリー11アンダー、ウッズ9アンダーと2打差。しかしウッズが16番でバーディをとり1打差。ウッズは18番パー4では、340ヤードの谷越えドライヴで小さくガッツ・ポーズ。3日目は右に曲げてテントの中に打ち込んでいたからな。一方、デイリーは17番パー3でボギーを叩いたことで二人はまた10アンダーで並び、結局この二人でプレイオフとなった。


18番でのプレイオフは、ウッズがまた340ヤード・ドライヴを見せたかと思えば、デイリーが350ヤード・ドライヴでそれを超し、ギャラリーを沸かす沸かす。サンフランシスコでツアーが開催されるのは滅多にないからギャラリーも牛詰めで、それでこんなショウを見られたら堪えられないだろう。


二人はもう一度ここをパーで上がり、勝負はプレイオフ2番目の短めのパー4、16番へ。安全策でアイアンでティ・オフするウッズの後、デイリーはいかにもデイリーらしくワン・オンを狙う。しかし右に曲げ、これでウッズ有利。しかしウッズの第2打はカップまで20フィートと、100ヤード以内からの第2打であることを考えれば、不満の残るショット。一方の林の中からのデイリーの第2打はウッズの内側15フィートにつけるスーパーショットで、一転して今度はデイリー有利。


ウッズのパットはカップ1インチ横で止まり、パー。デイリーのパットもカップ左に逸れる。これで勝負はプレイオフ3ホール目の17番パー3と、ギャラリーもとっとと17番に移動し始める。しかしその前にデイリーは返しの3フィートを沈めなければならないな、と思う間もなく、プレイの早いデイリーの放ったパットは、ひっかけてカップの左端に弾かれてこぼれた。思わず実況のマイク・トリコも「Oh, no!」と我を忘れて叫んでしまっていたが、思わず私も「ああーっ!」と叫んでしまった。あっと思う間もない幕切れで、これでウッズは今季6勝目。モンゴメリ、ガルシア、ヘンリク・ステンソンの3人が8アンダーで3位に入った。デイリーはちょっと今晩は眠れまい。ところでヤンキースのプレイオフも2勝2敗に持ち込み、明日また敵地で最終戦だ。こちらも気になるーっ。





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