アメリカン・エキスプレス・チャンピオンシップ

2003年10月2-5日   ★★★

ジョージア州ウッドストック、キャピタル・シティ・ゴルフ・クラブ

今季のツアーもほとんど終盤、しかしプレイヤー・オブ・ジ・イヤーに選ばれる可能性のあるゴルファーは、今季4勝のタイガー・ウッズとデイヴィス・ラヴ3世を筆頭に、マスターズを制し今季3勝のマイク・ウィアー、同じく3勝のヴィージェイ・シングとペニー・ケリー、2勝ながら全米を制したジム・フューリックら6人にチャンスがある。その全員がプレイするこのアメックス・チャンピオンシップと、ツアー最終戦のツアー選手権のどちらかで勝ったゴルファーがプレイヤー・オブ・ジ・イヤーに選ばれる可能性は非常に高い。


さて、勝負の方は、2日目にウッズが66を出し、その時点で7アンダー、後続に5打差をつけて首位に立つ。いきなりこれで勝負は決まったかと思いきや、3日目にチャージをかけたのは、この日6アンダー64のベスト・スコアで回り、6アンダーまでスコアを伸ばしたシングで、この日1アンダー69、通算8アンダーのウッズに2打差に迫る。これで勝負は俄然面白くなった。その後ろは5アンダーでティム・へロン、2アンダーにK. J. チョイが続くが、ここはやはりウッズとシングで競ってもらいたい。しかしウッズが3日目終了時点で首位に立った場合、逃げ切り率はここまで29勝2敗。最終日のシングのできが勝敗を左右する。


しかし、最終日はウッズもシングも調子は今一つ。それはそれで競りはするし、二人とも大崩れしないところなんかはさすがなんだが、二人のデュエルというよりも我慢較べ的な展開になる。そのうちにヘロンがじりじりと差を詰めてきたりなんかもしたが、メイジャー並みに難しいピン・セッティングに速いグリーン、深いラフのため、誰も大きくチャージをかけることができない。


その中ではデイヴィッド・トムズが一人65を出して気を吐くが、それまでの差がありすぎ、通算3アンダーでレギュレイションを終える。結局、ウッズもシングも最終日は2オーヴァー72で、ウッズがリードを守りきって勝った。最終スコアはウッズ6アンダーで、シング、ヘロン (71)、スチュアート・アップルビー (68) の3人が4アンダーで並んだ。3アンダー5位にトムズが入った。


ウッズはリードしていて最終日を迎えた場合、これで12連勝、通算30勝2敗。最終日最終組でウッズがプレイしている場合、負ける気がしない。本当に勝負師という気がする。このトーナメントではこれまで4戦3勝と抜群の勝率を誇るだけでなく、ワールド・ゴルフ・チャンピオンシップ全体でも、これまで13戦7勝。さらにウッズは今年、5年連続で年間5勝以上という記録も打ち立て、マネー・リストでもトップに立ち、これでプレイヤー・オブ・ジ・イヤー獲得レースで頭一歩抜け出した。キャリア通算では39勝で、こちらはトム・ワトソンとジーン・サラゼンの記録に並んだ。


ところで、同日程で行われていたサザン・ファーム・ビューロー・クラシックでは、初日田中秀道が66でジョン・ヒューストンらと共に首位に立ち、丸山茂樹もいいところにいるなど、なかなか期待させた。結局勝ったのはヒューストンで、丸山は2打差で単独3位、田中は4打差で4位タイなど、注目させた。田中は、本当にもう少しでツアー初優勝できそうだ。







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