2002年9月22日に発表のあった第54回プライムタイム・エミー賞 (54th Annual Emmy Awards) 受賞番組と、私の予想成績と反省。
コメディ・シリーズ助演男優
私の予想: デイヴィッド・ハイド・ピアース (「フレイジャー (Frasier)」NBC)
とったのは: ブラッド・ガレット (「エヴリバディ・ラヴス・レイモンド (Everybody Loves Raymond)」CBS)
最近「エヴリバディ・ラヴス・レイモンド」の人気はうなぎ昇りで、「フレンズ」とタメを張るまでになっているのだが、それを実証した形。
コメディ・シリーズ助演女優
私の予想: ドリス・ロバーツ (「エヴリバディ・ラヴス・レイモンド」CBS)
とったのは: ドリス・ロバーツ (「エヴリバディ・ラヴス・レイモンド」CBS)
いきなり「レイモンド」の2冠ですか。これはもう、来年のエミーもほぼ「レイモンド」で行きそうだ。
ドラマ・シリーズ助演男優
私の予想: ヴィクター・ガーバー (「エイリアス (Alias)」ABC)
とったのは: ジョン・スペンサー (「ザ・ウエスト・ウィング (The West Wing)」NBC)
いやあびっくりした。スペンサーがとったか、スペンサー、スペンサー、と自分の受賞者予想を見てみると、ノミニーの中にスペンサーの名前がどこにもないじゃないか。よく見るとこの分野は6人ノミネートされており、私は5人の名前をチェックした段階で、てっきりこれで終わりと早とちりして最後のスペンサーを見逃していたのである。エミー賞は基本的に各部門5人ずつノミネートされるが、初期投票で獲得票数が接近していたりする場合、5番目と6番目で足切りしてしまうのも可哀想だということで、時たまこういうことが起こる。逆もまた真なりで、「バンド・オブ・ブラザース」の強さが圧倒的だった今回のミニシリーズ部門でノミネート番組が4本しかなかったように、他の番組と差があり過ぎる場合、ノミネートされる番組の数が減らされることもある。結局この分野は今年もまた「ウエスト・ウィング」ということで、毎年「ウエスト・ウィング」の出演者が交代でとっている。
ドラマ・シリーズ助演女優
私の予想: ローレン・アンブローズ (「シックス・フィート・アンダー (Six Feet Under)」HBO)
とったのは: ストッカード・チャニング (「ウエスト・ウイング」NBC)
チャニングは好きな女優でもあるし、ま、異議は申し立てません。
ミニシリーズ/TV映画助演男優
私の予想: ドン・チードル (「シングス・ビハンド・ザ・サン (Things Behind the Sun)」ショウタイム)
とったのは: マイケル・モリアーティ (「ジェイムス・ディーン (James Dean)」TNT)
ここは完全にはずれ。かすりもしてない。
ミニシリーズ/TV映画助演女優
私の予想: シシィ・スペイセク (「ラスト・コール (Last Call)」ショウタイム)
とったのは: ストッカード・チャニング (「ザ・マシュー・シェパード・ストーリー (The Matthew Shepard Story)」NBC)
これまたびっくり。なんと意外なことに、チャニングがドラマ・シリーズ助演女優賞と合わせ、まったく別番組で2冠となってしまった。しかしチャニング、本当に嬉しそうだったなあ。
ヴァラエティ/ミュージック/コメディ・シリーズ (Variety, Music or Comedy Series)
私の予想: 「レイト・ショウ・ウィズ・デイヴィッド・レターマン (Late Show with David Letterman)」CBS
とったのは: 「レイト・ショウ・ウィズ・デイヴィッド・レターマン」CBS
昨年のテロ直後のスピーチのインパクトは絶大だったからな。まあ、妥当な線でしょう。
ミニシリーズ/TV映画主演男優
私の予想: アルバート・フィニー 「ザ・ギャザリング・ストーム (The Gathering Storm)」(HBO)
とったのは: アルバート・フィニー 「ギャザリング・ストーム」(HBO)
フィニーじゃなければ「パス・トゥ・ウォー」のガンボンか、「ジェイムス・ディーン」のフランコに足元をすくわれる可能性もあるかもと思っていたが、ま、順当でしょう。
ミニシリーズ/TV映画主演女優
私の予想: アンジェラ・バセット (「ザ・ローザ・パークス・ストーリー (The Rosa Parks Story)」CBS)
とったのは: ローラ・リニー (「ワイルド・アイリス (Wild Iris)」ショウタイム)
今回のエミーで最も意外だった部門の一つ。「ギャザリング・ストーム」のレッドグレイヴもありえないことではないかもと思ったが、リニーだったか。
TV映画
私の予想: 「ギャザリング・ストーム」(HBO)
とったのは: 「ギャザリング・ストーム」(HBO)
この番組じゃなければやはりHBOの「パス・トゥ・ウォー」だろうと思っていた。妥当な線。
ミニシリーズ
私の予想: 「バンド・オブ・ブラザース (Band of Brothers)」(HBO)
とったのは: 「バンド・オブ・ブラザース」(HBO)
ここは100%の自信があった。他に対抗馬がまるでなかったし。
コメディ・シリーズ主演男優
私の予想: バーニー・マック (「バーニー・マック・ショウ (The Bernie Mac Show)」FOX)
とったのは: レイ・ロマノ (「エヴリバディ・ラヴス・レイモンド」CBS)
この分だと本当に来年のエミーは「レイモンド」旋風が吹き荒れそうだ。
コメディ・シリーズ主演女優
私の予想: ジェニファー・アニストン (「フレンズ (Friends)」NBC)
とったのは: ジェニファー・アニストン (「フレンズ」NBC)
「レイモンド」のヒートンには可哀想だが、昨シーズンの「フレンズ」の人気沸騰振りを考えるならば、ここはやはりアニストンだろう。
ドラマ・シリーズ主演男優
私の予想: キーファー・サザーランド (「24 (24)」FOX)
とったのは: マイケル・チキリス (「ザ・シールド (The Shield)」FX)
今回のエミーで最大の番狂わせだった部門。ひいきされている「ウエスト・ウィング」のマーティン・シーンに持っていかれる可能性も大きいとは思ったが、まさかチキリスがとろうとは。代表作である「コミッシュ (Commish)」ですらとれなかったのに。多分、「コミッシュ」の時に主演男優賞を上げることのできなかったエミー会員が、今回ばかりは挙って投票したからという気がする。
ドラマ・シリーズ主演女優
私の予想: ジェニファー・ガーナー (「エイリアス」ABC)
とったのは: アリソン・ジェニー (「ウエスト・ウイング」NBC)
実はここもガーナーでわりと自信があったんだが、まさかジェニーに持っていかれるとは。「ウエスト・ウィング」侮りがたし。
コメディ・シリーズ
私の予想: 「フレンズ」(NBC)
とったのは: 「フレンズ」(NBC)
やっとこの部門で当たって嬉しい。「フレンズ」は2002-03年シーズンが最後のシーズンとなることはほとんど本決まりになっており、やっと有終の美を飾れたというところか。もちろん来年のエミーでも再度チャンスはあるだろうが。
ドラマ・シリーズ
私の予想: 「シックス・フィート・アンダー」(HBO)
とったのは: 「ウエスト・ウイング」(NBC)
「ウエスト・ウィング」の3連覇。下馬評通りに行けば圧倒的に「シックス・フィート・アンダー」だったんだけどなあ。しかし保守的なエミーの会員が「シックス・フィート・アンダー」を最多ノミネートしただけでも今回はよしとするか。
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9月22日以前に発表のあったマイナー部門の受賞予測。
ノンフィクション・プログラム (リアリティ)
私の予想: 「ジ・オズボーンズ (The Osbournes)」MTV
とったのは: 「オズボーンズ」MTV
これは昨シーズンの話題性を考えると、もうこれしかないでしょう。受賞セレモニーの冒頭でもオズボーン一家はホストのコナン・オブライエンを相手に放送禁止用語をかましまくっていた。
ノン・フィクション (スペシャル・クラス)
私の予想: 「サバイバー (Survivor)」CBS
とったのは: 「ザ・ウエスト・ウイング: ドキュメンタリー・スペシャル (The West Wing: Documentary Special)」NBC
おいおいおい、この部門は「サバイバー」に賞を上げるためにわざわざ新設した賞じゃなかったのか。それがよりにもよって「ウエスト・ウィング」の特番が受賞するとは。「ウエスト・ウィング」、どう見てもひいきされ過ぎ。
アニメーション (Animated Program for Programming Less Than One Hour)
私の予想: 「ザ・シンプソンズ (The Simpsons)」FOX
とったのは: 「フューチャラマ (Futurama)」FOX
常勝「シンプソンズ」が涙をのんだ。しかし結局「シンプソンズ」も「フューチャラマ」も製作者は同じで、絵柄だけを見ると別にあまり違いはないんだが。
総評(反省と今後の対策)
今年は予想した全20部問中8部門的中で、的中率40%と、昨年の30%から大きく躍進。しかし主要なドラマ部門で外しまくっているため、大きな顔はできない。思うに、やはりエミーの予想は難しい。特にエピソード毎に印象が異なるドラマやシットコムの予想は、一本勝負のTV映画やミニシリーズより格段に予想しにくい。TV映画/ミニシリーズは予想が外れてもすれすれか、納得が行くことが多いが、ドラマ/シットコムの場合、まるで的を外すことがよくある。
とはいえ、今回の「シックス・フィート・アンダー」の完全シャット・アウトはいくらなんでも容認できない。最多ノミネートと騒がれたのに、結局主要な賞は一つもとれなかった。一方、「ウエスト・ウィング」は本筋とはまったく関係ないノン・フィクションの部門でも受賞するなど、ひいきされ過ぎで、私は鼻白むしかない。
シットコムに目を移すと、ますます「レイモンド」と「フレンズ」の2強争いが際立ってきた。これに「マルコム・イン・ザ・ミドル」が加われば、私としては異議はないんだが。特に「レイモンド」は、主演男優、助演男優、助演女優と、主要3部門で受賞、特に主演のロマノの初受賞は、番組にとっても大きな追い風となろう。
授賞式自体はホストのコナン・オブライエンがわりとうまくまとめており、無事大任を果たしたというところ。しかし私は昨年のエレン・デジェネレスの方がうまかったと思った。今回は昨年まで中継したCBSに代わって今年からNBCが中継したのだが、まあ、ショウ自体は毎年同じものなんだから、中継局が代わったからといって、別に大した印象の違いはない。番組の最後に前NY市長のルドルフ・ジュリアーニが出てきた時以外は、昨年の9/11を思い出させるような演出もなかった。
ただし、今回特に強く感じたのが、ドラマやシットコムのゲスト・パフォーマンスや監督の賞なんか要らないということ。シーズンで20本内外のシリーズ番組の数本に出たからって、視聴者は覚えてない者の方が多いし、監督に関してはシリーズ番組の場合、演出よりも脚本の良し悪しが大きくものを言うのは明らかで、演出家の力量はそれほど関係しない。もし演出家によって同じシリーズのエピソード毎に番組の印象が大きく変わってしまったら、それこそ事だ。この辺りの賞は業界関係者のためだけの賞で、私ら一般視聴者にとってはまったくどうでもいい。それこそエミーの技術関係賞同様、本賞の前に事前に発表しといてくれたらよかったのに。私の記憶では、これらの賞の発表は昨年までは見た気がしないんだが、昨年もこれらの賞はプライムタイムに発表になったんだっけ?
