2002年7月19日に発表のあった第54回プライムタイム・エミー賞 (54th Annual Emmy Awards) のノミネート番組から、受賞番組を予測。受賞発表は9月22日。


今回のノミネートで最も目につくのが、HBOの「シックス・フィート・アンダー」の最多ノミネート。これはもう、同じHBOの「ザ・ソプラノズ」が今回は対象外となってしまったため、当然の結果だろう。しかし、これまでのノミネートの常連だった「ER」は、主要な部門からはほぼ完全に姿を消した。少なくとも主演男優で、昨シーズン限りで番組を去ったアンソニー・エドワーズがノミネートされるのは確実だと思っていたのに。


「バフィ 恋する十字架」が今回もまた無視されたのも、わりと話題になった。別に私は「バフィ」が特にいいとは思わないが、それでも昨年のミュージカル仕立ての特別篇は、昨シーズン見たドラマの中で最もできがよかった1本であったのは確か。ドラマ・シリーズにノミネートされなくても、ミュージカルとしてどっかにノミネートはされないわけ? とは確かに思う。特に今年、ノミネート番組を決めるために、最初にアカデミー会員に配布された全番組を網羅しているはずの番組表に「バフィ」の名がなかったことは、何かの陰謀じゃないかとまで噂された。もちろん、アカデミーは単なるケアレス・ミスとして、今度はちゃんと「バフィ」を印刷してある新番組表を配布したのであるが。


こういったいくつかの事件はあったが、コメディ部門でHBOの「カーブ・ユア・エンシューシアズム」がノミネート入りしたり、保守的なアカデミー会員からは反発食らうんじゃないかと危惧した「シックス・フィート・アンダー」が最多ノミネートを獲得したりと、エミーも徐々にではあるが胸襟を開いているという感じは確かにする。あとは番組を見てもいないのに、出演者の名前だけで投票している不届き者 (これは表面上には出てこないが、実質的にはかなりいるはず) が悔い改めてさえくれれば、エミーにも新しい時代が幕を開けるはずなんだが。


さて、今回の私の予想は:



コメディ・シリーズ助演男優 (Supporting Actor in a Comedy Series)


ピーター・ボイル (「エヴリバディ・ラヴス・レイモンド」CBS)

ブライアン・クランストン (「マルコム・イン・ザ・ミドル」FOX)

ブラッド・ガレット (「エヴリバディ・ラヴス・レイモンド」CBS)

ショーン・ヘイズ (「ウィル&グレイス」NBC)

デイヴィッド・ハイド・ピアース (「フレイジャー」NBC)


新ノミネートは「マルコム」のクランストン。いざノミネートされてくると、なんで昨年ノミネートされていなかったんだろうと思えるのが不思議。結局この部門は、クランストン以外は一昨年と同じ面々。受賞するのは、既に経験のあるヘイズかピアースのどちらかのような気がする。うーん、さてと、ここはピアースの返り咲きに一票。



コメディ・シリーズ助演女優 (Supporting Actress in a Comedy Series)


キム・キャトラル (「Sex and the City」HBO)

ウェンディ・マリック (「ジャスト・シュート・ミー (Just Shoot Me)」NBC)

メーガン・ムラリー (「ウィル&グレイス」NBC)

シンシア・ニクソン (「Sex and the City」HBO)

ドリス・ロバーツ (「エヴリバディ・ラヴス・レイモンド」CBS)


「フレンズ」の面々が主演女優賞に行っちまったために、少しノミネーションに動きが見られる。「ジャスト・シュート・ミー」は、はっきり言って一番面白かった旬の時期は既に越してしまったという印象があるため、今さらマリックがノミネートされてもなあという気がどうしてもする。というわけで、昨年に続きロバーツの2連覇ということで。



ドラマ・シリーズ助演男優 (Supporting Actor in a Drama Series)


ヴィクター・ガーバー (「エイリアス」ABC)

デュレイ・ヒル (「ウエスト・ウイング」NBC)

フレディ・ロドリゲス (「シックス・フィート・アンダー」HBO)

リチャード・シフ (「ウエスト・ウイング」NBC)

ブラッドリー・ホイットフォード (「ウエスト・ウイング」NBC)


相も変わらず「ウエスト・ウイング」陣は強い。昨年ノミネートされていたジョン・スペンサーは今回は落ちたが、代わりにヒルが入ったおかげで、結局「ウエスト・ウイング」からやはり3人ノミネートされている。「シックス・フィート・アンダー」からロドリゲスもノミネート入り。しかし私が推すのはガーバーだなあ。



ドラマ・シリーズ助演女優 (Supporting Actress in a Drama Series)


ローレン・アンブローズ (「シックス・フィート・アンダー」HBO)

ストッカード・チャニング (「ウエスト・ウイング」NBC)

タイン・デイリー (「ジャッジング・エイミー」CBS)

ジャネル・モロニー (「ウエスト・ウイング」NBC)

メアリ-ルイーズ・パーカー (「ウエスト・ウイング」NBC)


こちらも「ウエスト・ウイング」強し。しかし、誰かを特に強く推すという気もしない。チャニングやデイリーは結局ノミネートされてもとれないし、なんとなくその間隙を縫ってアンブローズが初ノミネート初受賞なんてことになるんじゃないかという気が‥‥



ミニシリーズ/TV映画助演男優 (Supporting Actor in a Miniseries or Movie)


アレック・ボールドウィン (「パス・トゥ・ウォー」HBO)

ジム・ブロードベント (「ザ・ギャザリング・ストーム」HBO)

ドン・チードル (「シングス・ビハンド・ザ・サン (Things Behind the Sun)」ショウタイム)

マイケル・モリアーティ (「ジェイムス・ディーン」TNT)

ジョン・ヴォイト (「アップライジング (Uprising)」NBC)


「シングス・ビハインド・ザ・サン」のチードルは、幼い頃に性的な虐待を受けた女性主人公に絡む役。モリアーティの名を最初に見た時は、てっきりCBSのミニシリーズ「リヴィング・ウィズ・ザ・デッド (Living with the Dead)」でノミネートされているもんだとばかり思ったら、そうか、「ジェイムス・ディーン」にも出ていたか。「アップライジング」は第二次大戦のゲットーもの。ここはなんとなくチードルかな。本当に今回は黒人俳優を選んでいるなあ。別に意識的に黒人俳優を選んでいるわけではなく、純粋に彼らの活躍が目立つからなんだが。



ミニシリーズ/TV映画助演女優 (Supporting Actress in a Miniseries or Movie)


ジョーン・アレン (「アヴァロンの霧」TNT)

ストッカード・チャニング (「ザ・マシュー・シェパード・ストーリー (The Matthew Shepard Story)」NBC)

アンジェリカ・ヒューストン (「アヴァロンの霧」TNT)

ダイアナ・リグ (「ヴィクトリア・アンド・アルバート (Victoria and Albert)」A&E)

シシィ・スペイセク (「ラスト・コール (Last Call)」ショウタイム)


「ウイ・ワー・ザ・マルヴェイニース」から、ブリッジスとダナーという?マークの主演の二人が入っているのに、私が最も感銘を受けたタミー・ブランチャードが助演で入っていない。これはがっかりだ。ブランチャードはミニシリーズ/TV映画助演女優賞で2連覇という、普通ならまず実現不可能の偉業が達成できるチャンスだったのに。さて、「ヴィクトリア・アンド・アルバート」は、プリンセス・ヴィクトリアとプリンス・アルバートの関係を描く歴史もの。「ラスト・コール」はスコット・フィッツジェラルドの晩年を描くドキュドラマ。因みにスペイセクが演じるのは、ジェレミー・アイアンズ演じるスコットの妻ゼルダである。実は「ヴィクトリア・アンド・アルバート」と「ラスト・コール」を見ていないのでまったく自信はないのだが、希望的観測ということでスペイセク。なんとなく今年のアカデミー賞で主演女優賞をとれなかった同情票が集まるような気がするのだが。



ヴァラエティ/ミュージック/コメディ・シリーズ (Variety, Music or Comedy Series)


「ザ・デイリー・ショウ・ウィズ・ジョン・ステュワート (The Daily Show with Jon Stewart)」コメディ・セントラル

「レイト・ショウ・ウィズ・デイヴィッド・レターマン (Late Show with David Letterman)」CBS

「ポリティカリー・インコレクト・ウィズ・ビル・モーア (Politically Incorrect with Bill Moher)」ABC

「サタデイ・ナイト・ライヴ (Saturday Night Live)」NBC


レターマンの「レイト・ショウ」、レノの「トゥナイト」、および「サタデイ・ナイト・ライヴ」はこの部門の常連。ステュワートの「デイリー・ショウ」は、近年じわじわと人気を上げてきた。モーアの「ポリティカリー・インコレクト」は、テロ事件後にアルカイダを誉めてしまったジョークがネットワーク首脳どころか全アメリカを激昂させてしまったために、昨シーズン限りで最終回を迎えてしまった。よってこの番組の受賞ということだけはないだろう。それでもノミネートだけはされるあたり、大したものだと思うが。ここは昨年のテロ直後のスピーチが全米を感動させた、レターマンの「レイト・ショウ」でしょう。



ミニシリーズ/TV映画主演男優 (Lead Actor in a Miniseries or Movie)


ケネス・ブラナー「シャックルトン」(A&E)

ボー・ブリッジス 「ウイ・ワー・ザ・マルヴェイニース (We Were the Mulvaneys)」(ライフタイム)

アルバート・フィニー 「ザ・ギャザリング・ストーム」(HBO)

ジェイムス・フランコ 「ジェイムス・ディーン」(TNT)

マイケル・ガンボン 「パス・トゥ・ウォー」(HBO)


「ウイ・ワー・ザ・マルヴェイニース」のボー・ブリッジスは、冗談でしょうという気がする。彼よりもよいパフォーマンスは、それこそ掃いて捨てるほどあった。ここもTV映画賞と同じく、「ギャザリング・ストーム」のフィニーと、「パス・トゥ・ウォー」のガンボンの争いになるだろう。またまたまったく同じように嗜好の問題で、私の選択はフィニー。しかし、ガンボンが受賞してもまったく文句はない。



ミニシリーズ/TV映画主演女優 (Lead Actress in a Miniseries or Movie)


アンジェラ・バセット (「ザ・ローザ・パークス・ストーリー (The Rosa Parks Story)」CBS)

ブライス・ダナー (「ウイ・ワー・ザ・マルヴェイニース」ライフタイム)

ローラ・リニー (「ワイルド・アイリス (Wild Iris)」ショウタイム)

イム)

ヴァネッサ・レッドグレイヴ (「ザ・ギャザリング・ストーム」HBO)

ジーナ・ロウランズ (「ワイルド・アイリス」ショウタイム)


「ローザ・パークス・ストーリー」は、まだ黒人が差別を受けていた時代に、バスの中で白人専用席に座り続けたパークスが運転手につまみ出されたことから、全米中に市民権運動が起こる嚆矢となった事件を描くドキュドラマ。バセットが演じるのは、もちろんローザ・パークスその人である。「ウイ・ワー・ザ・マルヴェイニース」のダナーは、主演というには弱すぎる。これは「ギャザリング・ストーム」のレッドグレイヴも同じで、主演のアルバート・フィニーの印象が強すぎるので、相方のレッドグレイヴも主演という感じはまったくしない。助演でノミネートされるなら文句なしといったところなのだが。「ワイルド・アイリス」はロウランズとリニーが母子を演じる家族ドラマで、ショウタイムのTV映画って、一昨年も「クーラー・クライメット」という地味な番組でサリー・フィールドとジュディ・デイヴィスの二人がノミネートされていたが、時々まったく予想もしなかった番組がノミネートされてくる。この番組は見ていないので自信はないが、ここはバセットを挙げておこう。



TV映画 (Made for Television Movie)


「ディナー・ウィズ・フレンズ (Dinner with Friends)」(HBO)

「ザ・ギャザリング・ストーム (The Gathering Storm)」(HBO)

「ジェイムス・ディーン (James Dean)」(TNT)

「ザ・ララミー・プロジェクト (The Laramie Project)」 (HBO)

「パス・トゥ・ウォー (Path to War)」(HBO)


昨年は5本のノミネート番組のうち4本がHBO、1本がショウタイム番組だった。今年はショウタイム番組がTNT番組になっただけで、やはりHBO番組の優位はまったく変わらない。そのHBO番組の「ディナー・ウィズ・フレンズ」は、ピュリッツァー賞受賞作家のドナルド・マーグリーズの戯曲を映像化したドラマで、二組の夫婦の関係を描く。デニス・クエイド、アンディ・マクドウェル、トニ・コレットらが出ている。「ギャザリング・ストーム」は、ウィンストン・チャーチルのドキュドラマ。チャーチルを演じるのはアルバート・フィニー。「ララミー・プロジェクト」は、リンチを受けて殺されたゲイの青年を題材とするドラマ。「パス・トゥ・ウォー」は、ベトナム戦争参戦前夜のアメリカを描くドキュドラマ。時の大統領リンドン・B・ジョンソンに扮するのはマイケル・ガンボン。そして唯一HBO番組じゃないTNTの「ジェイムス・ディーン」は、かのジェイムス・ディーンのドキュドラマ。ここは「ギャザリング・ストーム」と「パス・トゥ・ウォー」の争いだろう。単に個人的な嗜好の問題で、私のチョイスは「ギャザリング・ストーム」。



ミニシリーズ (Miniseries)


「バンド・オブ・ブラザース (Band of Brothers)」(HBO)

「ダイノトピア (Dinotopia)」(ABC)

アヴァロンの霧 (The Mists of Avalon)」(TNT)

「シャックルトン (Shackleton)」(A&E)


ここも選ぶのはまったく楽だ。第2次大戦を舞台としたHBOの10時間超大作「バンド・オブ・ブラザース」以外の番組が受賞する可能性はまずないだろう。「アヴァロンの霧」はマリオン・ジマー・ブラッドリー原作のクラシックSFファンタジーの映像化で、「シャックルトン」は、探検家エドワード・シャックルトンの1914年の南極点到達行を描くもの。完全にガキ向けのCG満載の恐竜もの「ダイノトピア」みたいな番組が入っているのを見ると、本当に昨シーズンのミニシリーズは不作だったんだなあと思う。



コメディ・シリーズ主演男優 (Lead Actor in a Comedy Series)


ケルシー・グラマー (「フレイジャー (Frasier)」NBC)

マット・ルブランク (「フレンズ」NBC)

マシュー・ペリー (「フレンズ」NBC)

バーニー・マック (「バーニー・マック・ショウ (The Bernie Mac Show)」FOX)

レイ・ロマノ (「エヴリバディ・ラヴス・レイモンド」CBS)


ケルシー・グラマーもレイ・ロマノも残っているのに、昨年この賞を受賞したエリック・マコーマックが落選してしまった。まあ、確かに昨年のエミーではマコーマックが一番意外で大穴的な印象が強かったため、連続受賞というのはないだろうとは思っていたけれども。この部門に限らず、今回のコメディ系の賞で全般的に目立つのが「フレンズ」関連のノミネートで、アンサンブル・キャストのため、これまでは助演でノミネートされていた「フレンズ」のマシュー・ペリー、マット・ルブランクが主演でノミネート入り。それはいいんだが、なぜだかもう一人のデイヴィッド・シュワイマーは落選してしまった。レイチェル (ジェニファー・アニストン) のベイビーの父親だったことが判明して、それなりに活躍の機会はあったはずなのだが。シュワイマーって、もしかしたらあまり好かれてないのかもしれない。定石ならここも「フレンズ」の誰かということになるのだろうが、ちょっと思い切って、ここは穴狙いでバーニー・マックというのはどうか。今年のアカデミー賞は主演の二人が史上初めてダブルで黒人が受賞したし、エミーもその勢いに乗って初めて黒人受賞者が出るかも??



コメディ・シリーズ主演女優 (Lead Actress in a Comedy Series)


ジェニファー・アニストン (「フレンズ」NBC)

パトリシア・ヒートン (「エヴリバディ・ラヴス・レイモンド」CBS)

ジェイン・カツマレク (「マルコム・イン・ザ・ミドル (Malcolm in the Middle)」FOX)

デブラ・メッシング (「ウィル&グレイス」NBC)

サラ・ジェシカ・パーカー (「Sex and the City」HBO)


昨年復活ノミネートされた「アリーmyラブ」のカリスタ・フロックハートがまた落選、代わりに「フレンズ」のアニストンが入ってきただけで、あとは昨年とまったく変わらない面々。「フレンズ」では昨年、アニストンと共に助演女優部門でノミネートされていたリサ・クドロウは落選、コートニー・コックス・アークエットも選外となった。昨シーズンの「フレンズ」はレイチェル (アニストン) の妊娠ネタを中心に推移していたから、その辺はしょうがないだろう。ということで、この部門、ヒートンの3連覇という可能性も低くはないとは思うのだが、ここは昨シーズン最も話題になったアニストンを挙げておこう。



ドラマ・シリーズ主演男優 (Lead Actor in a Drama Series)


マイケル・チキリス (「ザ・シールド (The Shield)」FX)

マイケル・C・ホール (「シックス・フィート・アンダー」HBO)

ピーター・クラウス (「シックス・フィート・アンダー」HBO)

マーティン・シーン (「ウエスト・ウイング」NBC)

キーファー・サザーランド (「24」FOX)


「ザ・ソプラノズ」アンノミネート効果でジェイムス・ガンドルフィーニがノミネートされていないため、ここは逆になかなか予想しにくい。代わりにホールとクラウスの二人がノミネートされている「シックス・フィート・アンダー」は、アンサンブル・ドラマのため、二人とも主演というにはちと弱いかなという感じがするからだ。それでもこの二人からどちらかを選ぶとなれば、当然主人公格のクラウスということになろう。


チキリスの「シールド」はケーブルで放送されている刑事ドラマで、ベイシック・チャンネルにしてはペイTVのHBOの向こうを張って、一瞬にせよヌード・シーンが出たり、ヴァイオレンス描写に力を入れたり出演者がわりと汚い言葉を吐いたりと、なかなか頑張っている。チキリスがノミネートされるのは、保守的なエミーにしては嬉しい驚きだ。どうせなら番組自体もドラマ・シリーズとしてノミネートされればよかったのに。「24」のサザーランドは上記の番組の中で一番忙しかった主演だろう。なんせ、シーズンの最初から最後まで、ほとんど出ずっぱりだった。というわけで、実はエミーに一番受けがいいのは「ウエスト・ウイング」のシーンだとは思うが、私の意見ではチキリス、クラウス、サザーランドの3人の中の誰かが受賞に値する。ここはとにかく昨シーズン走りまくって、普通の俳優の20倍くらいの運動量をこなしただろうサザーランドを挙げておく。



ドラマ・シリーズ主演女優 (Lead Actress in a Drama Series)


エイミー・ブレネマン (「ジャッジング・エイミー (Judging Amy)」CBS)

フランシス・コンロイ (「シックス・フィート・アンダー」HBO)

ジェニファー・ガーナー (「エイリアス (Alias)」ABC)

レイチェル・グリフィス (「シックス・フィート・アンダー」HBO)

アリソン・ジェニー (「ウエスト・ウイング」NBC)


こちらは昨年と変わらないのはブレネマンだけで、あとはメンツが一新。コンロイとグリフィスの「シックス・フィート・アンダー」ペアは、やはり主演というには出番が少ないんじゃないだろうか。しかしそれを考えると、昨年、一昨年と助演女優賞をとったジェニーが、今回は主演女優でノミネートというのもちょっと解せん。確かにジェニーは「ウエスト・ウイング」の女優陣の中では最も出番が多いが、それでもやはり、彼女は主演という感じはしない。演技力という点ではジェニーもグリフィスもコンロイも充分実力を持っていると思うが、ここはやはり主演の名に値するブレネマンかガーナーのどちらかを選びたい。主演男優でサザーランドを選んだのと同じ理由で、こちらはガーナー。うーん、今回の主演男女優は、演技力というよりも体力で選んでしまった。



コメディ・シリーズ (Comedy Series)


「カーブ・ユア・エンシューシアズム (Curb Your Enthusiasm)」(HBO)

「エヴリバディ・ラヴス・レイモンド (Everybody Loves Raymond)」(CBS)

「フレンズ (Friends)」(NBC)

「Sex and the City」(HBO)

「ウィル&グレイス (Will & Grace)」(NBC)


昨年、いったんはノミネートから外れたNBCの「フレンズ」が、今回また復帰してきた。昨年の同時多発テロの影響で人々が保守的なシットコムを欲したために、人気が漸減傾向にあった「フレンズ」人気が再燃し、昨シーズン、ぶっちぎりで最も多くの人々が見たシットコムとなったためで、これはまあ妥当なところだろう。しかし多分そのせいで? 私がイチ推しの「マルコム・イン・ザ・ミドル」がノミネートから外れたのは痛い。「カーブ・ユア・エンシューシアズム」は、元「サインフェルド」プロデューサーだったラリー・デイヴィッドによる番組で、「サインフェルド」的なノリが横溢している。他の3番組は昨年から続けてのノミネート。ここは特に推すというわけではないが、昨シーズンの驚異的な復活に敬意を表して、「フレンズ」ということにしておこう。



ドラマ・シリーズ (Drama Series)


「24」(FOX)

「C.S.I.」(CBS)

「ロウ&オーダー (Law & Order)」(NBC)

「シックス・フィート・アンダー (Six Feet Under)」(HBO)

「ザ・ウエスト・ウイング (The West Wing)」(NBC)


なんといっても前シーズンが終わった後、間に16か月という長いブランクを置いてしまったため、「ザ・ソプラノズ」がエミー賞ノミネートの対象となる2001年6月から2002年5月まで1本も新しいエピソードが放送されず、ノミネート対象外となってしまったことがこの部門最大のニュース。でも、おかげで予想はしやすい。エミー会員には「ウエスト・ウイング」派が結構多いことは重々承知だが、でも、やはり、ここは「シックス・フィート・アンダー」でしょう。



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以下はTVで中継されるエミー賞授賞式には含まれない、いわゆるマイナーな部門の賞であるが、わりと知られている番組の名も見えるので、ついでに予想してみました。



ノンフィクション・プログラム (リアリティ) (Nonfiction Program (Reality))


「アメリカン・ハイ (American High)」PBS

「フロンティア・ハウス (Frontier House)」PBS

「ジ・オズボーンズ (The Osbournes)」MTV

「プロジェクト・グリーンライト (Project Greenlight)」HBO

「タクシーキャブ・コンフェッションズ (Taxicab Confessions)」HBO

「トラウマ: ライフ・イン・ジ・ER (Trauma: Life in the ER)」TLC


近年のリアリティ・ショウの氾濫によって、この「ノンフィクション」の分野は、毎年少しずつジャンル分けに変化が見られる。まだその混乱は続いており、ノンフィクションは、今回は「インフォメーショナル」と「リアリティ」の二つにジャンル分けされている。「インフォメーショナル」は、さらに「スペシャル」と「シリーズ」に分かれている。できるだけ公平に皆にチャンスを与えようとする関係者の苦労がしのばれる。


一般的な視聴者の立場から言うと最も興味のある「リアリティ」の方では、昨シーズン、それなりに印象を残した番組がラインナップされている。「アメリカン・ハイ」は、実は本当は一昨年にFOXで放送が始まった番組なのだが、低視聴率を理由に放送途中でお蔵入りとなり、それを公共放送のPBSが譲り受けて改めて放送を始めたものだ。読んで字の如く、ある高校生の一団に密着して、学校生活から私生活までの一部始終をとらえた番組である。わりと面白かったんだが、確かに堅い印象は否めなく、PBSが放送することには納得である。実は昨年のこの部門を制したのが、何を隠そうこの番組だ。


「フロンティア・ハウス」もPBSで、現代文明に慣れ親しんだ人間を100年前の生活様式で生活させるとどうなるかという番組。実はこの番組、途中で100年前にはあり得なかったものを登場人物が使用していたということが判明し、公共放送にしては珍しくスキャンダルを起こしていた。昨シーズン、ケーブルTV最大の人気番組となったオジー・オズボーン一家の生活をあまさずとらえたMTVの「オズボーンズ」については、今さら多くを語る必要もあるまい。「プロジェクト・グリーンライト」は、ベン・アフレックとマット・デイモンの二人がプロデューサーとなって、映画シナリオを公募、優勝作が撮影を終えるまでをとらえた番組で、わりと話題になったんだが、肝心のその映画はけちょんけちょんに貶されてあっという間に劇場から消えた。


「タクシーキャブ・コンフェッションズ」はわりと古いシリーズで、年一回くらいのわりで新エピソードが登場してくる。深夜に街を流すタクシーに乗り込んでくる、尋常じゃない客の尋常じゃない会話の盗撮で、最初の方は面白かったが、今じゃマンネリ化した印象は否めない。「トラウマ」は緊急病院を題材にした真面目な番組で、これはどちらかというと「リアリティ」じゃなくて「インフォメーショナル」の方にノミネートされるべきではないか。この中では、もう圧倒的に「オズボーンズ」だと思う。「オズボーンズ」はのべつ幕なしに笑えるというような単なるお笑いリアリティ・ショウじゃないんだが、笑わせる時には、それこそ腹を抱えて大爆笑させられるという類いの番組である。最近涙を流すほど腹を抱えて笑った番組は、この番組以外にない。



スペシャル・クラス・プログラム (Special Class Program)


「AFI 100イヤーズ... 100スリルズ (AFI's 100 Years...100 Thrills: America's Most Heart-Pounding Movies)」CBS

「『アイ・ラヴ・ルーシー』放送50周年記念特番 (I Love Lucy 50th Anniversary Special)」CBS

「サバイバー (Survivor)」CBS

「トレイディング・スペイシズ (Trading Spaces)」TLC

「ザ・ウエスト・ウイング: ドキュメンタリー・スペシャル (The West Wing: Documentary Special)」NBC


昨年、「サバイバー」に賞を与えるのが目的で新しく作られたようなこの部門、今年も「サバイバー」の新シーズンがノミネートされているからには、当然「サバイバー」がとるんでしょう。



アニメーション (Animated Program for Programming Less Than One Hour)


「アズ・トールド・バイ・ジンジャー (As Told by Ginger)」ニコロデオン

「フューチャラマ (Futurama)」FOX

「キング・オブ・ザ・ヒル (King of the Hill)」FOX

「ザ・シンプソンズ (The Simpsons)」FOX

「サウス・パーク (South Park)」コメディ・セントラル


ネットワークのプライムタイムに放送されているアニメーションは、FOXが編成する3本のアニメーションしかない。そのFOXの3本のアニメーションが、3本ともノミネートされている。しかし、1日24時間アニメーションを編成しているカートゥーン・ネットワークからは、1本もノミネートされていない。昨年はそれでも「パワーパフ・ガールズ (Powerpuff Girsl)」がノミネートされていたんだが。ニコロデオンからノミネートされたのは、絶大なる人気を誇る「ラグラッツ (Rugrats)」か「スポンジボブ (SpongeBob SquarePants)」ではなく、昨年に引き続き「アズ・トールド・バイ・ジンジャー」。コメディ・セントラルから「サウス・パーク」もノミネートされている。しかし、やはりこうして見ると、また「シンプソンズ」だろうなあ。








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第54回プライムタイム・エミー賞受賞番組予想

 
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