2001年7月13日に発表のあった第53回プライムタイム・エミー賞のノミネート番組から、受賞番組を大胆予測。受賞発表は9月16日。今年の目標は的中率5割!
コメディ・シリーズ
「エヴリバディ・ラヴス・レイモンド (Everybody Loves Raymond)」(CBS)
「フレイジャー (Frasier)」(NBC)
「マルコム・イン・ザ・ミドル (Malcolm in the Middle)」(NBC)
「Sex and the City」(HBO)
「ウィル&グレイス (Will & Grace)」(NBC)
常連の「フレンズ」が消え、代わりにやっと「マルコム・イン・ザ・ミドル」がノミネートされる。そろそろマンネリの気がある「フレンズ」には悪いが、これは当然の結果だろう。あわよくばABCの「ザ・ジョブ (The Job)」もついでにノミネートされてくれれば言うことなかったんだが。昨年エミーを受賞した「ウィル&グレイス」は、放送が始まった年には結構話題になったのにノミネートされず、翌年初ノミネートで受賞したから、この伝で行くと、同じ経路を辿って今年受賞するのは「マルコム」になる可能性大。もちろん私もイチ押しは「マルコム」だ。「アリーmyラブ」は一昨年エミーをとったのに、昨年、今年と連続してノミネート漏れ。ロバート・ダウニーJr.の話題性もプラスにはならなかったか。
「Sex and the City」は今年ゴールデン・グローブ賞をとって、エミーとのダブル受賞を狙うが、やはり私はこの番組は好きにはなれない。結構周りの者が面白いよと言うので第4シーズンを何回か見たのだが、セックスを題材にし、セックス・シーンもふんだんにあるのに、登場人物のおっぱいも見せないでセックスを語る番組なんか、私は到底認める気になんかなれない。女性の観念としてのセックスを笑い飛ばす番組なら、最初から現実のセックス・シーンなんか入れるな。それなのにベッド・シーンは撮るくせにいつもシーツを被っていたり、洋服を着たままのセックスだったり、スカートの上からのオナニーだったり、いい加減にしてくれと思ってしまう。いったい何のためにヌード描写の規制のないペイTVのHBOで放送してるんだ。ついでに言うと、私はこの番組に出ている女性には、クリスティン・デイヴィスを除いてセックス・アピールも全然感じない。というわけで私はアンチ「Sex and the City」派を貫きます。
ドラマ・シリーズ
「ER (ER)」(NBC)
「ロウ&オーダー (Law & Order)」(NBC)
「プラクティス (The Practice)」(ABC)
「ザ・ソプラノズ (The Sopranos)」(HBO)
「ウエスト・ウィング (The West Wing)」(NBC)
昨年とまったく同じノミネーションとなったドラマ部門は、やはり昨年と同じく「ザ・ソプラノズ」と「ウエスト・ウィング」のどちらかということになろう。昨年は 「ウエスト・ウィング」がとったわけだが、先シーズンは、ますますドラマティックになり、ペイTVの視聴率記録を塗り替える快進撃を続けている「ザ・ソプラノズ」に較べ、「ウエスト・ウィング」はこれといった話題がなかった。「ウエスト・ウィング」は第2シーズンより第1シーズンの方がよかったと感じたが、「ザ・ソプラノズ」はシーズンを経るに従ってますます重厚なドラマとなって風格が出てきており、TV界の「ゴッドファーザー」となりつつある。この分だと今年こそ「ザ・ソプラノズ」がこの部門を制するという気が濃厚にする。一方、ゴールデン・グローブではノミネートされていた「バッフィ 恋する十字架」は、保守的なエミーではノミネーションに漏れた。批評家には評価の高い「ワンス・アンド・アゲイン」も同様。この二つが今後エミーをとれる可能性はほとんどないんじゃないだろうか。
ミニシリーズ
「ファーザー・テイルス・オブ・ザ・シティ (Armistead Maupin's Further Tales of the City)」(ショウタイム)
「ホレイショ・ホーンブロワー (Horatio Hornblower)」(A&E)
「ライフ・ウィズ・ジュディ・ガーランド: ミー・アンド・マイ・シャドウズ (Life with Judy Garland: Me and My Shadows)」(ABC)
「ファーザー・テイルス・オブ・ザ・シティ」は、アーミステッド・モーピン原作の「バーバリー・レーン28番地 (Tales of the City)」、「モア・テイルス・オブ・ザ・シティ (More Tales of the City)」に続くシリーズ第3作。今回はオスカーにもノミネートされたローラ・リニー主演と、話題性はなかなか。「ホレイショ・ホーンブロアー」は、言わずと知れた「海の男ホーンブロアー」シリーズのミニシリーズ化で、これも何作も製作されている。「アンネ・フランク」、「ニュールンベルグ」と第2次大戦ものが2作も入っているのは、ハリウッドの実力者にユダヤ人が多いのと関係あるか。しかし一歩抜きんでているのは、「ミー・アンド・マイ・シャドウズ」。「アンネ・フランク」も悪くなかったが、やはり「 ミー・アンド・マイ・シャドウズ」優位は動かない。
TV映画 (Television Movie)
「コンスピラシー (Conspiracy)」(HBO)
「フォー・ラヴ・オア・カントリー: ザ・アーチュロ・サンドヴァル・ストーリー (For Love or Country: The Arturo Sandoval Story)」(HBO)
「ニール・サイモンズ・ラフター・オン・ザ・トウェンティ・サード・フロアー (Neil Simon's Laughter on the 23rd Floor)」(ショウタイム)
「61* (61*)」(HBO)
「ウィット (Wit)」(HBO)
なんと5つのノミネート番組のうち、4つまでをペイTVのHBO番組が占めた。最後の一つもやはりペイTVのショウタイム番組であり、昨年2つノミネートされていたネットワーク番組は今年は一つもなくなってしまった。ネットワークのCBSなんてTV映画の放送本数自体はHBOの3倍はあるはずなのに、1本もノミネートされていない。ABCの「エイミーとイザベル」もダメだったか。TV映画は近年衰退傾向にあり、ネットワークはどこも新シーズンからはTV映画枠を大幅に縮小する。そのため来年この分野でネットワークが挽回できる可能性は皆無に近い。遠からずTV映画はケーブルTVのための分野ということになるだろう。
さて、そのノミネート番組であるが、「コンスピラシー」は、これまた第2次大戦もので、ユダヤ人迫害の詳細を決めたナチスの議事をドキュドラマ化したもの。ケネス・ブラナー主演。「フォー・ラヴ・オア・カントリー」は、音楽と家族のどちらをとるかで苦悩したキューバのトランペット吹きアーチュロ・サンドヴァルのドキュドラマ。アンディ・ガルシアとグロリア・エステファン共演。「ラフター・オン・ザ・トウェンティ・サード・フロアー」は、久し振りのニール・サイモンの戯曲の映像化。ネイサン・レイン主演。「61*」は、ミッキー・マントルとロジャー・マリスがベイブ・ルースのホームラン記録に挑んだメイジャー・リーグのシーズンを描くスポーツ・ドキュドラマで、ビリー・クリスタルが初監督に挑戦することで話題を呼んだ。
うーん、難しいなあ。というのも、最初から最後まで真面目に見たのは「ウィット」1本だけで、あとはちらちらとしか見てなくて、確信が持てないのだ。どれも評価は高かったのだが‥‥うーん、その中でも特に評価が高かったという気がするのは「61*」だが、ニール・サイモンはやはりエミー会員に受けがいいという感触が強いし、「コンスピラシー」や「フォー・ラヴ・オア・カントリー」だって、それなりに評判になった。「ウィット」も演出はともかく主演のエマ・トンプソンの演技自体は文句のつけようがなかった。ええい、ここはアメリカの国技、ベイスボールを主題とした「61*」だ。
コメディ・シリーズ主演男優
ケルシー・グラマー (「フレイジャー」NBC)
ジョン・リスゴー (「サード・ロック・フロム・ザ・サン (3rd Rock from the Sun)」NBC)
エリック・マコーマック (「ウィル&グレイス」NBC)
フランキー・ムニツ (「マルコム・イン・ザ・ミドル」NBC)
レイ・ロマノ (「エヴリバディ・ラヴス・レイモンド」CBS)
先シーズン限りで 「スピン・シティ」を降りたマイケル・J・フォックスの代わりに、「マルコム」のムニツが新しくノミネート入りしてきた。これはいいことだ。しかし問題は、やはり先シーズン限りでキャンセルされた「サード・ロック」のリスゴー。功労賞的な理由からリスゴーに一票を投じる輩がどれくらいいるか。しかしそれでも、あの若さで頑張っているムニツに私も一票。
ドラマ・シリーズ主演男優
アンドレ・ブローガー (「ギデオンズ・クロッシング (Gideon's Crossing)」ABC)
デニス・フランツ (「NYPDブルー (NYPD Blue)」ABC)
ジェイムス・ガンドルフィーニ (「ザ・ソプラノズ」HBO)
ロブ・ロウ (「ウエスト・ウィング」NBC)
マーティン・シーン (「ウエスト・ウィング」NBC)
1シーズンだけでキャンセルされてしまったABCの「ギデオンズ・クロッシング」からブローガーがノミネートされていてびっくり。視聴率が悪くてキャンセルされてしまった番組の主演男優を今さらノミネートしても‥‥と思うが、ま、今後の事を考えるとノミネートされないよりましか。ブローガーは「ギデオン」での演技が評価されたからというよりも、いまだにNBCの「ホミサイド」での好演が人々の記憶に残っているからノミネートされたという気がする。「NYPDブルー」のフランツは毎度のレギュラーで別に異議はないが、受賞するとも思えない。一番意外なのがロウで、これは、うーん、「ウエスト・ウィング」ってちょっとひいきされ過ぎなんじゃない? やはり今年もシーンとガンドルフィーニの争いになると思われるが、昨年に引き続きガンドルフィーニだと思うな。
ミニシリーズ/TV映画主演男優
ケネス・ブラナー「コンスピラシー」(HBO)
アンディ・ガルシア「フォー・ラヴ・オア・カントリー: ザ・アーチュロ・サンドヴァル・ストーリー」(HBO)
グレゴリー・ハインズ「ボージャングルス (Bojangles)」(ショウタイム)
ベン・キングズリー「アンネ・フランク」(ABC)
バリー・ペッパー「61*」(HBO)
「ボージャングルス」は黒人ボードビリアン、ビル・"ボージャングルス"・ロビンソンのドキュドラマ。これは結構意外。ハインズは得意のタップを好きなだけ踊ってノミネートされて、得してるという感じ。しかしこの中では、この人は本当にうまいと思った「アンネ・フランク」のキングズリーが私のイチ押し。つい最近、悪役を演じた「セクシー・ビースト」を見てまたまた感慨を新たにしたということもあるが、それでもやっぱり実力ではこの中でも抜きんでてるでしょう。
コメディ・シリーズ主演女優
カリスタ・フロックハート (「アリーmyラブ (Ally McBeal)」FOX)
パトリシア・ヒートン (「エヴリバディ・ラヴス・レイモンド」 CBS)
ジェイン・カツマレク (「マルコム・イン・ザ・ミドル」FOX)
デブラ・メッシング (「ウィル&グレイス」NBC)
サラ・ジェシカ・パーカー (「Sex and the City」HBO)
昨年ノミネートされていた「ダーマ&グレッグ」のジェナ・エルフマンが落ちて、代わりにまた「アリーmyラブ」のフロックハートが復帰してきた。「アリー」は一昨年のシーズンに遊び過ぎてエミー会員からも視聴者からも愛想を尽かされて大分人気を落としたのだが、昨シーズン、心機一転巻き直しを図ったのが功を奏したようだ。しかし、ここはやはり昨年エミーをとったヒートンと、「マルコム」のカツマレクの争いになると思う。特に最近大分株を上げているカツマレクが、今度こそ受賞しそうな気がする。「Sex and the City」のパーカーはパス。
ドラマ・シリーズ主演女優
ロレイン・ブラッコ (「ザ・ソプラノズ」HBO)
エイミー・ブレネマン (「ジャッジング・エイミー (Judging Amy)」 CBS)
エディ・ファルコ (「ザ・ソプラノズ」HBO)
マーゴ・ヘルゲンバーガー (「CSI (CSI)」CBS)
セーラ・ワード (「ワンス・アンド・アゲイン (Once and Again)」ABC)
昨年限りで番組を降りた「ER」のジュリアナ・マルグリースの代わりに、CBSの新番組「CSI」のヘルゲンバーガーが入ってきた。しかし、受賞するのは昨年に引き続いて「ワンス・アンド・アゲイン」のワードでしょう。ただし、私は彼女の演技力は認めるが、彼女自身はあまり好きじゃない。あの、世紀の下らないスプリントのTVコマーシャルで、スパイダーマンだか何だか知らないが、紐にくるまってぐるぐると回転しながら現れて電話会社の宣伝をするワードを見ていると、こんな下らないコマーシャルに出る女優が主演するドラマなんか見たくなくなってくる。AT&TのCALL ATTのコマーシャルと同じくらいの下らなさで、なんでアメリカの電話会社のTVコマーシャルって、ああいう脳みそが欠けているようなものが多いのか。話がそれたが、というわけでこの賞はワードにあげるが、本当は「ザ・ソプラノズ」でのファルコの出番が今の倍あれば、是非ともまたファルコにとらせてあげたいというのが本心である。
ミニシリーズ/TV映画主演女優
ジュディ・デイヴィス (「ライフ・ウィズ・ジュディ・ガーランド: ミー・アンド・マイ・シャドウズ」ABC)
ジュディ・デンチ (「ザ・ラスト・オブ・ザ・ブロンド・ボムシェルス (The Last of the Blonde Bombshells)」 HBO)
ハナ・テイラー・ゴードン (「アンネ・フランク」ABC)
ホリー・ハンター (「ウェン・ビリー・ビート・ボビー (When Billy Beat Bobby)」ABC)
エマ・トンプソン (「ウィット」HBO)
「ザ・ラスト・オブ・ザ・ブロンド・ボムシェルス」は、老年にさしかかった女性によるスイング・バンドを描く。 「ウェン・ビリー・ビート・ボビー」は、ビリー・ジーン・キング対ボビー・リグスの異性間テニス対決を再現するドキュドラマ。ハンターが演じるのはもちろんキング夫人の方。ハンターは昨年もノミネートされているし、デンチも相変わらず貫録を見せているが、今回はガンにかかって死に行く女性を演じたトンプソン、強制収容所でやはり死に行くアンネ・フランクを演じたテイラー・ゴードン、そしてジュディ・ガーランドが死ぬまでを演じたデイヴィスの3人が有力。しかしトンプソンは演技はいいのだが、演出にちょっと疑問が残ったし、テイラー・ゴードンは演技というよりはほとんど地のままという感じもしないではなかった。その点、デイヴィスに文句はない。デイヴィスは昨年もノミネートされていたし、そういう背景を考えてもやはり最もエミーに近いだろう。今回のデイヴィスに死角なし。
コメディ・シリーズ助演男優
ピーター・ボイル (「エヴリバディ・ラヴス・レイモンド」CBS)
ロバート・ダウニーJr. (「アリーmyラブ」FOX)
ショーン・ヘイズ (「ウィル&グレイス」 NBC)
ピーター・マクニコル (「アリーmyラブ」FOX)
デイヴィッド・ハイド・ピアース (「フレイジャー」NBC)
昨年受賞のヘイズと、先シーズン何かと話題となった旬のダウニーJr. の争いとなろう。ヘイズは昨シーズン、NBCの「サタデイ・ナイト・ライヴ (SNL)」でホストをした回を見たが、流石にうまく、おかしかった。多分昨シーズンの「SNL」で一番笑えたんじゃないだろうか。ダウニーJr.は、何度逮捕されてもドラッグ常用から逃れられず、ついに「アリー」クリエイターのデイヴィッド・E・ケリーからも見放されてしまった。最後に一花咲かせることができるか。ここは同情票でダウニーに一票。
ドラマ・シリーズ助演男優
ドミニク・チアニーズ (「ザ・ソプラノズ」HBO)
マイケル・インペリオリ (「ザ・ソプラノズ」HBO)
リチャード・シフ (「ウエスト・ウィング」NBC)
ジョン・スペンサー (「ウエスト・ウィング」NBC)
ブラッドリー・ホイットフォード (「ウエスト・ウィング」 NBC)
エミー俳優のマイケル・バダルッコと、スティーヴ・ハリスの「プラクティス」の二人がノミネートから漏れ、代わりに「ザ・ソプラノズ」のインペリオリと「ウエスト・ウィング」のホイットフォードが入ったおかげで、全ノミネーションを「ザ・ソプラノズ」と「ウエスト・ウィング」だけで占めてしまった。本当にこの2番組はエミー会員から好かれている。「ロウ&オーダー」はどうした、「ボストン・パブリック」はどうしたと思わないではないが。去年受賞したシフは今年も先シーズン並みには頑張っており、他の面々と比較しても、2連覇の可能性は非常に高いと思う。
ミニシリーズ/TV映画助演男優
アラン・アルダ (「クラブ・ランド」ショウタイム)
ブライアン・コックス (「ニュールンベルグ」TNT)
コリン・ファース (「コンスピラシー」 HBO)
ヴィクター・ガーバー (「ミー・アンド・マイ・シャドウズ」ABC)
イアン・ホルム (「ザ・ラスト・オブ・ザ・ブロンド・ボムシェルス」HBO)
スタンリー・トゥッチ (「コンスピラシー」HBO)
何度数えても6人ノミネートされているんですが、いったい誰と誰が同票なんてことになったんでしょうか。いずれにしてもノミニーの名前だけを見てみると主演男優賞のノミネーションかと見紛いそうな面々で、実力だけから見ると誰が受賞してもまったくおかしくない。ここは去年の夏に放送されたけれども、いまだ覚えているほど印象的だったという点でコックス。番組自体は私はあまり評価しないけど。
コメディ・シリーズ助演女優
ジェニファー・アニストン (「フレンズ」NBC)
キム・キャトラル (「セックス・アンド・シティ」HBO)
リサ・クドロウ (「フレンズ」 NBC)
メーガン・ムラリー (「ウィル&グレイス」NBC)
ドリス・ロバーツ (「エヴリバディ・ラヴス・レイモンド」CBS)
このカテゴリーは去年とまったく同じで変化なし。ということでやはり受賞も去年と同じムラリーということで。
ドラマ・シリーズ助演女優
ストッカード・チャニング (「ウエスト・ウィング」NBC)
タイン・デイリー (「ジャッジング・エイミー」CBS)
アリソン・ジャニー (「ウエスト・ウィング」 NBC)
モウラ・ティアニー (「ER」NBC)
アイダ・タトゥーロ (「ザ・ソプラノズ」HBO)
物故したナンシー・マーチャンドの代わりに「ザ・ソプラノズ」からはアイダ・タトゥーロが、そして「ER」からモウラ・ティアニーが新しくノミネート入り。新しくノミネートされたこの二人が、実は昨シーズン最も印象に残った。「ER」では本当はティアニーの母に扮したサリー・フィールドがノミネートに相応しいという気がするが、フィールドはゲスト出演の部門でノミネートされており、レギュラーのティアニーがこのカテゴリーでノミネートされたのは、まあ、わからないではない。一方、タトゥーロは、珍しい名前からも窺えるようにジョン・タトゥーロの従姉妹である。「ザ・ソプラノズ」ではガンドルフィーニ演じる主人公トニーの妹ジャニスに扮している。というわけで、この二人のうちどちらかだと思うが‥‥印象の強さで今回はティアニー。
ミニシリーズ/TV映画助演女優
アン・バンクロフト (「ヘイヴン (Haven)」CBS)
タミー・ブランチャード (「ミー・アンド・マイ・シャドウズ」ABC)
ブレンダ・ブレシン (「アンネ・フランク」 ABC)
ホリー・ハンター (「彼女を見ればわかること (Things You Can Tell Just by Looking at Her」ショウタイム)
オードラ・マクドナルド (「ウィット」HBO)
「ヘイヴン」は、今回のエミーで特徴の、やはり第2次大戦を舞台としたヒューマン・ドラマで、出ずっぱりで主演のナターシャ・リチャードソンがノミネートされてないのに、バンクロフトが助演でノミネート。この辺は番組での演技そのものというより、ネイム・ヴァリューだけでノミネートされているよなあ。「ウィット」のマクドナルドもそうで、たったあれだけの出番でノミネートされるなんて、エミー会員が本当に番組を見ているかどうか非常に疑わしい。マクドナルドということで見てもいないのに投票しただろうと詰め寄ってみたくなる。
ハンターは「ウェン・ビリー・ビート・ボビー」で主演女優賞にノミネート、「彼女を見ればわかること」で助演女優賞にもノミネートと、昨年「ハーラン・カウンティ・ウォー」でもノミネートされていたことも考えると、やはり彼女も好かれていることがよくわかる。アカデミー賞で、主演作があるととにかくノミネートされるメリル・ストリープのようなものだ。しかし今回受賞に相応しいのは、「ミー・アンド・マイ・シャドウズ」のブランチャードと、「アンネ・フランク」のブレシンの二人。私が推すのはブランチャード。
ノン・フィクション (スペシャル・クラス)
「バンズ・オン・ザ・ラン (Bands on the Run)」VH1
「エコ・チャレンジ: ボルネオ (Echo-Challenge: Borneo)」USA
「ジャンクヤード・ウォーズ (Junkyard Wars)」 TLC
「ロード・ルールズ: マキシマム・ヴェロシティ・ツアー (Roal Rules: Maximum Velocity Tour)」MTV
エミーのノン・フィクション関係には、既に「スペシャル」、「シリーズ」、「リアリティ」の3つのカテゴリーが設けられている。しかしエミーの「リアリティ」部門は、現在のアメリカTV界を席捲しているような、ゲーム色の強いリアリティ番組とは毛色の違う、もう少しシリアスな番組が例年ノミネートされる。ところが、「サバイバー」がこれだけ社会現象化してしまうと、業界としてもこれを無視するわけには行かない。どこかにノミネート入りさせなければならないわけだが、どこも今一つしっくり来ない。というわけで、今年新しく設けられたカテゴリーが、この「スペシャル・クラス」なのだ。「サバイバー」に賞を与えるためにわざわざ設けたと言えるカテゴリーだから、「サバイバー」以外の番組はすべて刺し身のツマのようなものだ。だからわざわざ他の番組を紹介する煩は省くが、その中に「サバイバー」クリエイターのマーク・バーネットがUSAで製作している、別ヴァージョンの「サバイバー」と言える「エコ・チャレンジ」もちゃんと入っているのがおかしい。
