ドラマ (Drama Series)    

最終回を迎えた「ベター・コール・ソウル (Better Call Saul)」と「オザーク (Ozark)」の争いになるんじゃないかと思っていたが、獲ったのはHBOの「サクセション (Succession)」。去り行く者への手向けではなく、今現在最もできがいい番組が選ばれたということか。 

 

コメディ (Comedy Series)    

最も推されているという印象のある「アボット・エレメンタリー (Abbott Elementary)」ではなく、獲ったのは昨年に引き続いての「テッド・ラッソ (Ted Lasso)」。 

 

リミテッド/アンソロジー (Limited Or Anthology Series)  

受賞した「ザ・ホワイト・ロータス (The White Lotus)」はまったく想定外。完全に読み違えた。 

  

リアリティ・コンペティション・プログラム (Realy Competition Program) 

これまでは「ルポールズ・ドラグ・レース (RuPaul’s Drag Race)」が連続して勝って、今回は「リッツォズ・ウォッチング・アウト・フォー・ザ・ビッグ・ガールズ (Lizzo’s Watch Out for the Big Grrrls)」。なんかこの部門はマイノリティ・フレンドリーだ。 

 

ヴァラエティ・トーク (Variety Talk Series) 

「ラスト・ウィーク・トゥナイト・ウィズ・ジョン・オリヴァー (Last Week Tonight with John Oliver)」が連続で受賞。ま、予想全敗は免れたということで。 

 


 

3年振りに会場にゲストを迎えてのフル・セレモニーとなった今回のエミー賞、ゲストはテーブルを囲んでアルコールをたしなみながら座るという体裁で、感触としては、今年はTV中継されなかったゴールデン・グローブ賞に近い。 

 

日程が日曜ではなく月曜になっているのは、今回中継を担当するNBCが日曜のNFLフットボールの中継権を持っており、それとのバッティングを避けたため。ホストはNBCで自身のコメディ「キーナン (Kenan)」を持っている、キーナン・トンプソン。というか、やはり一般には「サタデイ・ナイト・ライヴ (Saturday Night Live)」レギュラーと言った方が通りがいいだろう。 

 

今回のセレモニーで最も印象に残ったのは、なんといっても「アボット・エレメンタリー」でコメディ助演女優賞を受賞したシェリル・リー・ラルフの即興の歌での受賞スピーチ? そのまま最後まで歌だけで通してセリフなしで退場したらもっとよかった。 

 

予想の方は、毎回外すことの方が多いので今回の成績もこんなもんかという感じだが、それでも、まったく予想外の番組や俳優が受賞すると驚く。今回はリミテッド/アンソロジーで受賞した「ザ・ホワイト・ロータス」がそうで、社会派番組が並ぶ今回のジャンル傾向でこういうシニカルなコメディ・ドラマが来るとは、まったく思っていなかった。 

 

個人では、「イカ・ゲーム (Squid Game)」でドラマ主演男優賞受賞のイ・ジョンジェに止めを刺す。ボブ・オデンカークもブライアン・コックスもジェイソン・ベイトマンも抑えての受賞だ。TVでも韓流ブーム侮り難し。 


 










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第74回プライムタイム・エミー賞

放送局: NBC 

放送日: 9/12/2022 (Mon) 20:00-23:00  

ホスト: キーナン・トンプソン

 

内容: 3年ぶりのフィジカルなプライムタイム・エミー賞授賞式中継。 


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74th Primetime Emmy Awards


第74回プライムタイム・エミー賞

 
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