2018年9月17日に発表のあった第70回プライムタイム・エミー賞 (The 70th Annual Primetime Emmy Awards) 受賞者/番組と、私の予想成績と反省。
2018年9月17日に発表のあった第70回プライムタイム・エミー賞 (The 70th Annual Primetime Emmy Awards) 受賞者/番組と、私の予想成績と反省。
コメディ助演男優 (Supporting Actor in a Comedy Series)
私の予想は: ヘンリー・ウィンクラー「バリー」
受賞したのは: ヘンリー・ウィンクラー「バリー」
あり得ないことが起こってしまった。まさか当たるとは。逆に嫌な予感がする。
コメディ助演女優 (Supporting Actress in a Comedy Series)
私の予想は: ベティ・ギルピン「グロウ」
受賞したのは: アレックス・ボースタイン「ザ・マーヴェラス・ミセス・メイゼル」
やっぱりいきなり今度はかすりもしない。
コメディ主演女優 (Lead Actress in a Comedy Series)
私の予想は: アリソン・ジェニー「マム」
受賞したのは: レイチェル・ブロスナハン「ザ・マーヴェラス・ミセス・メイゼル」
既に「マーヴェラス・ミセス・メイゼル」を読めなかった代償を払いつつある。
コメディ主演男優 (Lead Actor in a Comedy Series)
私の予想は: ドナルド・グローヴァー「アトランタ」
受賞したのは: ビル・ヘイダー「バリー」
結局「ミセス・ヘイゼル」も「バリー」も筋読みできてない。
リミテッド・シリーズ/TV映画助演女優 (Supporting Actress in a Limited Series or a Movie)
私の予想は: ペネロペ・クルス「ジ・アサシネイション・オブ・ジャンニ・ヴェルサーチ」
受賞したのは: メリット・ウィーヴァー「ゴッドレス」
ウィーヴァーって何年か前にも「ナース・ジャッキー」で番狂わせ演じてたよな。
リミテッド・シリーズ/TV映画助演男優 (Supporting Actor in a Limited Series or a Movie)
私の予想は: ジョン・レグイザモ「ウェイコ」
受賞したのは: ジェフ・ダニエルズ「ゴッドレス」
「ジャンニ・ヴェルサーチ」からは来ないだろうというのだけは当たった。
リミテッド・シリーズ/TV映画主演女優 (Lead Actress in a Limited Series or a Movie)
私の予想は: ジェシカ・ビール「ザ・シンナー」
受賞したのは: レジーナ・キング「セヴン・セカンズ」
今年はもう外しまくるであろうことを確信する。
リミテッド・シリーズ/TV映画主演男優 (Lead Actor in a Limited Series or a Movie)
私の予想は: ベネディクト・カンバーバッチ「パトリック・メルローズ」
受賞したのは: ダーレン・クリス「ジ・アサシネイション・オブ・ジャンニ・ヴェルサーチ」
そうだろうと思った。
ドラマ助演男優 (Supporting Actor in a Drama Series)
私の予想は: マット・スミス「ザ・クラウン」
受賞したのは: ピーター・ディンクレイジ「ゲーム・オブ・スローンズ」
本当に後は全敗か?
ドラマ助演女優 (Supporting Actress in a Drama Series)
私の予想は: アレクシス・ビーデル「ザ・ハンドメイズ・テイル」
受賞したのは: サンディ・ニュートン「ウエストワールド」
一言もない。
ドラマ主演男優 (Lead Actor in a Drama Series)
私の予想は: マシュウ・リス「ジ・アメリカンズ」
受賞したのは: マシュウ・リス「ジ・アメリカンズ」
セレモニーが始まって2時間以上経ってやっと二つ目が当たる。
ドラマ主演女優 (Lead Actress in a Drama Series)
私の予想は: ケリ・ラッセル「ジ・アメリカンズ」
受賞したのは: クレア・フォイ「ザ・クラウン」
ラッセル、ダメだったか。
リアリティ・コンペティション (Reality-Competition Program)
私の予想は: 「アメリカン・ニンジャ・ウォリアー」
受賞したのは: 「ルポールズ・ドラグ・レース」
ここは「ニンジャ・ウォリアー」が来るまでしつこく行くだけ。
ヴァラエティ・スケッチ・シリーズ (Variety Sketch Series)
私の予想は: 「ポートランディア」
受賞したのは: 「サタデイ・ナイト・ライヴ」
わざわざ意図的にSNL外したのにこれかよ。
ヴァラエティ・トーク・シリーズ (Variety Talk Series)
私の予想は: 「ラスト・ウィーク・トゥナイト・ウィズ・ジョン・オリヴァー」
受賞したのは: 「ラスト・ウィーク・トゥナイト・ウィズ・ジョン・オリヴァー」
オリヴァーは第2のジョン・スチュワートになりつつある。
リミテッド・シリーズ (Limited Series)
私の予想は: 「ゴッドレス」
受賞したのは: 「ジ・アサシネイション・オブ・ジャンニ・ヴェルサーチ」
感動的なくらい外す。
コメディ (Comedy Series)
私の予想は: 「アトランタ」
受賞したのは: 「ザ・マーヴェラス・ミセス・メイゼル」
これもか 。
ドラマ (Drama Series)
私の予想は: 「ジ・アメリカンズ」
受賞したのは: 「ゲーム・オブ・スローンズ」
まさかこれまでもか。
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以下は9月17日以前に発表のあったマイナー部門の受賞予測。
アニメーション (Animated Program)
私の予想は: 「リック&モーティ」
受賞したのは: 「リック&モーティ」
まさかこれが当たっていたとは。
短編アニメーション (Short Form Anmimated Program)
私の予想は: 「アドヴェンチャー・タイム」
受賞したのは: 「ロボット・チキン」
こんなもんだろう。
コレオグラフィー (Choreography)
私の予想は: クリス・スコット「セイ・ユー・ウォント・レット・ゴー」
受賞したのは: マンディ・ムーア「トゥ・メイク・ユー・フィール・マイ・ラヴ」
ムーアは実は2年連続の受賞。因みに「ディス・イズ・アス」出演のマンディ・ムーアとは同名異人。
リアリティ・ショウ・ホスト (Host For A Reality Or Reality-Competition Program)
私の予想は: ルポール・チャールズ「ルポールズ・ドラグ・レース」
受賞したのは: ルポール・チャールズ「ルポールズ・ドラグ・レース」
メインのカテゴリーじゃない方がまだ当たるな。
TV映画 (Television Movie)
私の予想は: 「ザ・テイル」
受賞したのは: 「USSカリスター」
TV映画が本セレモニーではなく、既に事前に発表されていたとは気づかなかった。
ヴァラエティ・スペシャル・ライヴ (Variety Special Live)
私の予想は: 「ジーザス・クライスト・スーパースター・ライヴ・イン・コンサート」
受賞したのは: 「ジーザス・クライスト・スーパースター・ライヴ・イン・コンサート」
主要な賞じゃないとほんとにそこそこ当たる。
ドキュメンタリー/ノンフィクション・スペシャル (Documentary or Nonfiction Special)
私の予想は: 「イカルス」
受賞したのは: 「ザ・ゼン・ダイアリーズ・オブ・ゲリー・シャンドリング」
そうだったか。
ドキュメンタリー/ノンフィクション・シリーズ (Documentary or Nonfiction Series)
私の予想は: 「ワイルド・ワイルド・カントリー」
受賞したのは: 「ワイルド・ワイルド・カントリー」
メインのカテゴリーでもこれくらい当たってくれれば。
インフォマーシャル・シリーズ/スペシャル (Informational Series Or Special)
私の予想は: 「アンソニー・ボーデイン: パーツ・アンノウン」
受賞したのは: 「アンソニー・ボーデイン: パーツ・アンノウン」
これは、ま、当たるとは思ったけど。
ストラクチャード・リアリティ・プログラム (Structured Reality Program)
私の予想は: 「シャーク・タンク」
受賞したのは: 「クイア・アイ」
完全に読み違い。
アンストラクチャード・リアリティ・プログラム (Unstructured Reality Program)
私の予想は: 「ネイキッド・アンド・アフレイド」
受賞したのは: 「ユナイテッド・シェイズ・オブ・アメリカ」
まさか連覇するとは。
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総評 (反省と今後の対策)
今年は29部門予想して当たったのはたったの8部門。的中率2割7分5厘と、そこまで悪い成績には見えないが、実際にTV中継された主要部門では3つしか当たってなく、心証としては全敗に近い。TVで放送された部分に限ると、18部門中3つで、勝率1割6分まで激落する。これじゃなあ。
今回のエミーは近年のMeTooやBlack Lives Matter ムーヴメントを反映して、人種のダイヴァーシティに広がりが出て性差がなくなりつつあるなど、ノミネート番組・ノミニーが広範囲に渡り、予想する側としては的を絞りにくかったというのはある。とはいえ、やはりこの成績は情けない。
という憤りをぶつけるわけではないが、ノミニーを別にして今回の受賞セレモニー自体は、私が記憶する限り、近年で最もつまらなかった。ホストはNBCの「サタデイ・ナイト・ライヴ (SNL)」で「ウィークエンド・アップデイト」コーナーを担当しているマイケル・シェイとコリン・ジョストだったわけだが、はっきり言って上手とは言い難かった。
「ウィークエンド・アップデイト」は、過去にもティナ・フェイとエイミー・ポーラー、さらにセス・マイヤーズ、ジミー・ファロンのような著名どころを生み出してエミーのホストを担当して成功に導いてきたという実績があるだけに、今回もという期待があったのだろうが、今回ばかりは裏目に出た。特に喋りよりも間をとるジョストのスタイルは、こういうセレモニーには不向きという感を強く受けた。
そもそものセレモニーのオープニングからして、登場したのはシェイとジョストではなく、同じくSNL仲間のケイト・マキノンとキーナン・トンプソンだ。通常ならホストが念を入れて事前に撮影したギャグ・スキットが流れるのにそれがなく、その後もまるで関係ない面々が大挙してステージに現れる。これはジョストとシェイ、何か問題を起こしていきなりホストを外されたかと思った。
これだけでも既に、なんか今回のエミー、滑っているなと思わせた。極めつけは賞自体の発表の仕方で、なぜだかプレゼンターがノミネーションを読み上げてから受賞者を発表するのではなく、まずアナウンサーがノミネートを読み上げた後にプレゼンターがステージに現れ、多くはちょっと寸劇をかました後で受賞者を発表するという段取りになっていた。
これがノミネーションの紹介から受賞者の発表までの流れを分断して、大きく興味を損ねた。プレゼンターがノミネーションを紹介し、誰がとるかと段々盛り上がっていくはずの部分が、今回は途中で断ち切られてしまった。誰の演出かは知らないが、今回の番組ディレクターに次のチャンスは回って来ないだろう。
さらに今回のエミーは、日曜ではなく、平日月曜夜開催だった。これは夏の終わりの近い休みの夜は、人々が夏の名残りを惜しんでできるだけ屋外に出ようとするために、むしろ平日放送がいいのではという深慮が働いたものと思われる。それが逆効果だったことは、今回のエミーが史上最低の視聴率だったという事実が証明している。関係者には猛省を促したい。とまあ、ひとまず予想の当たらなかった八つ当たりをして憂さを晴らしてみる。
第70回プライムタイム・エミー賞結果発表