2013年9月22日に発表のあった第65回プライムタイム・エミー賞 (The 65th Annual Primetime Emmy Awards) 受賞番組と、私の予想成績と反省。





















コメディ・シリーズ助演女優 

 

私の予想: ジェイン・リンチ「グリー」FOX 

受賞したのは: メリット・ウィーヴァー「ナース・ジャッキー」ショウタイム 

 

初っ端から当たった試しはない。実際、ウィーヴァーが来るとはまったく思ってなかった。ウィーヴァーの「Thank you, I got go.」は、史上最も短いスピーチ。 

 

 

コメディ・シリーズ助演男優 

 

私の予想: ジェシ・タイラー・ファーガソン「モダーン・ファミリー」ABC 

受賞したのは: トニー・ヘイル「ヴィープ」HBO 

 

ウィーヴァーほど意外だったわけではないとはいえ、ここもやはり予想外。 

 

 

コメディ・シリーズ主演女優 

 

私の予想: ジュリア・ルイス-ドレイファス「ヴィープ」HBO 

受賞したのは: ジュリア・ルイス-ドレイファス「ヴィープ」HBO 

 

「ヴィープ」は好かれてるなあ。 

 

 

コメディ・シリーズ主演男優 

 

私の予想: ジム・パーソンズ「ザ・ビッグ・バン・セオリー」CBS 

受賞したのは: ジム・パーソンズ「ザ・ビッグ・バン・セオリー」CBS 

 

C.K.かボールドウィンがきてもおかしくはないとは思った。 

 

 

ミニシリーズ/TV映画主演女優 

 

私の予想: エリザベス・モス「トップ・オブ・ザ・レイク」サンダンス 

受賞したのは: ローラ・リニー「ザ・ビッグC (The Big C)」ショウタイム 

 

「ザ・ビッグ・C」で乳ガンで死ぬ役のリニーは、かつて「ジョン・アダムズ」でも迫真の死の演技でエミー賞を受賞していたことを思い出した。 

 

 

ドラマ・シリーズ助演女優 

 

私の予想: エミリア・クラーク「ゲーム・オブ・スローンズ」HBO 

受賞したのは: アナ・ガン「ブレイキング・バッド」AMC 

 

ガンまで受賞するとは思わなかった。 

 

 

リアリティ/コンペティション・プログラム 

 

私の予想: 「ジ・アメイジング・レース」CBS 

受賞したのは: 「ザ・ヴォイス」NBC 

 

ついに「アメイジング・レース」の牙城崩れる。 

 

 

ドラマ・シリーズ助演男優 

 

私の予想: ジョナサン・バンクス「ブレイキング・バッド」AMC 

受賞したのは: ボビー・カナヴァル「ボードウォーク・エンパイア」 HBO 

 

バンクスかカナヴァルとは言ってはいる。 

 

 

ドラマ・シリーズ主演男優 

 

私の予想: ケヴィン・スペイシー「ハウス・オブ・カーズ」ネットフリックス 

受賞したのは: ジェフ・ダニエルズ「ザ・ニュースルーム」HBO 

 

まったく予想外。 

 

 

ドラマ・シリーズ主演女優 

 

私の予想: クレア・デインズ「ホームランド」ショウタイム 

受賞したのは: クレア・デインズ「ホームランド」ショウタイム 

 

デインズを蹴落とすのは難しい。 

 

 

ヴァラエティ・シリーズ 

 

私の予想: 「ザ・デイリー・ショウ・ウィズ・ジョン・スチュワート」コメディ・セントラル 

受賞したのは: 「ザ・コルベール・レポート (The Colbert Report)」コメディ・セントラル 

 

リアリティ・コンペティションの「アメイジング・レース」に続いて、長年受賞し続けた「デイリー・ショウ」敗れる。世代交代か。 

 

 

ミニシリーズ/TV映画助演男優 

 

私の予想: ピーター・ミュラン「トップ・オブ・ザ・レイク」サンダンス 

受賞したのは: ジェイムズ・クロムウェル「アメリカン・ホラー・ストーリー」FX 

 

なんで「アメリカン・ホラー・ストーリー」がドラマ・シリーズでなくてミニシリーズなのか、いまだに解せん。 

 

 

ミニシリーズ/TV映画助演女優 

 

私の予想: エレン・バースティン「ポリティカル・アニマルズ」USA 

受賞したのは: エレン・バースティン「ポリティカル・アニマルズ」USA 

 

誰が来てもおかしくないと思った。 

 

 

ミニシリーズ/TV映画主演男優 

 

私の予想: マイケル・ダグラス「ビハインド・ザ・キャンデラブラ」HBO 

受賞したのは: マイケル・ダグラス「ビハインド・ザ・キャンデラブラ」HBO 

 

ダグラスかデイモンと思った。読み通り。 

 

 

ミニシリーズ/TV映画 

 

私の予想: 「ビハインド・ザ・キャンデラブラ」HBO 

受賞したのは: 「ビハインド・ザ・キャンデラブラ」HBO 

 

ま、どこから見てもフロント・ランナーだったから。 

 

 

コメディ・シリーズ 

 

私の予想: 「モダーン・ファミリー」ABC 

受賞したのは: 「モダーン・ファミリー」ABC 

 

来年あたり「ヴィープ」に食われるかもしれんな。 

 

 

ドラマ・シリーズ 

 

私の予想: 「ホームランド」ショウタイム 

受賞したのは: 「ブレイキング・バッド」AMC 

 

「ブレイキング・バッド」は来年受賞が確実なので、今年はまだ「ホームランド」とばかり思ってた。 

 

 

 

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9月22日以前に発表のあったマイナー部門の受賞予測。 

 

 

リアリティ・ショウ・ホスト 

 

私の予想: トム・バージェロン「ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ」ABC 

受賞したのは: ハイディ・クルム/ティム・ガン「プロジェクト・ランウェイ」ライフタイム 

 

NBCの「アメリカズ・ガット・タレント」といい、最近のクルムの活躍には目を見張る。 

 

 

アニメーション 

 

私の予想: 「レギュラー・ショウ: ザ・クリスマス・スペシャル」カートゥーン 

受賞したのは: 「サウス・パーク (South Park)」コメディ・セントラル 

 

そうでしたか。 

 

 

短編アニメーション 

 

私の予想: 「アドヴェンチャー・タイム」カートゥーン 

受賞したのは: 「ディズニー・ミッキー・マウス・クロワッサン・デ・トライアンフ」Disney.com 

 

「ハウス・オブ・カーズ」の陰に隠れていち早くウェブ・オリジナル・コンテンツが受賞。 

 

 

ノンフィクション・スペシャル 

 

私の予想: 「クロスファイア・ハリケーン」HBO 

受賞したのは: 「マンハント: ジ・インサイド・ストーリー・オブ・ザ・ハント・フォー・ビン・ラディン」HBO 

 

想定内ではある。 

 

 

ノンフィクション・シリーズ 

 

私の予想: 「ヴァイス」HBO 

受賞したのは: 「アメリカン・マスターズ」PBS 

 

また「アメリカン・マスターズ」か。 

 

 

リアリティ・プログラム 

 

私の予想: 「シャーク・タンク」ABC 

受賞したのは: 「アンダーカヴァー・ボス (Undercover Boss)」CBS 

 

「アンダーカヴァー・ボス」は過大評価され過ぎ。 

 

 

リアリティ・プログラム・シネマトグラフィ 

 

私の予想: 「ジ・アメイジング・レース」CBS 

受賞したのは: 「デッドリースト・キャッチ」ディスカバリー 

 

普段は予想しないものをわざわざ予想して外すか。 

 

 

 

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総評 (反省と今後の対策) 

 

今年のエミー賞は24部門予想して当たったのはたった7部門。的中率2割9分と、近年では最も悪い。というか最低記録を更新か。TVでは中継されないアニメーションやドキュメンタリーを予想してすべて外したことと、これまで長らく牙城を誇ってきた「デイリー・ショウ」や「アメイジング・レース」等の、これまでは受賞当確だったヴェテラン番組が賞を逸し始めたためだ。こうなると本当に予想は難しい。「デイリー・ショウ」に限って言うと、賞を逃したのは昨年のエミー賞で、子供みたいに騒いで会場を走り回って羽目を外していたジョン・スチュワートに、業界の人間もうんざりしたからではという気がする。 

 

今回のホストは4年ぶりとなるニール・パトリック・ハリス。彼は今回エミーを中継したCBSで、人気シットコムの「ママと恋に落ちるまで (How I Met Your Mother)」に出演中でもある。歌って踊れる俳優ならハリウッドには掃いて捨てるほどいるが、その上さらにしゃべりもうまくてジョークを飛ばせて機転も利くとなると、さすがにそんなにはいない。というか、本職でもないくせにここまでやれることに感心する。 

 

冒頭、昨年ホストを担当したジミー・キメルを筆頭に、ジェイン・リンチ、ジミー・ファロン、コナン・オブライエンらの近年ホストを担当した面々が壇上に上がり、それぞれが勝手にハリスにアドヴァイスを与える。と、収拾がつかなくなったステージを見てほくそ笑み、一人だけ客席で後ろを向いてカメラ目線で語り始めたのは、ケヴィン・スペイシーだ。こいつは笑った。もちろんこれはスペイシーが主演でノミネートされている「ハウス・オブ・カーズ」のパロディで、オリジナルを見ているとかなり笑える。 

 

近年、作品賞以外はジャンルごとにまとめて授賞する傾向が続いていたが、今年はまた旧態に戻って、つまりいつなんの賞が発表されるかは視聴者側としてはわからないままセレモニーは進んだ。場合によってはプレゼンターが別のカテゴリーでノミネートされている場合もあるだろうから、毎回同じ進行にするわけにはいかないだろうということはわかる。 

 

今回の特徴としては、受賞者のスピーチが長引くのを抑える45秒ルールが、ほぼ例外なく厳密に施行されていたことがまず挙げられる。これがオスカーだったりすると、やはり大物スターや監督の受賞スピーチが伸びたりすると、切るに切れないという状態になり、少なくともある程度はしゃべらせたりする。そのため毎年セレモニーが伸びて、東海岸では日付けが変わっているのにまだ終わらないという状態になるのだが、今回のエミーでは、例えばマイケル・ダグラスが受賞し、わりと沸かせるスピーチを行っているのに、時間切れの音楽が被さって追い出しにかかった。それでも結局時間内には終わらず、30分ほど予定を超えた。ハリスがホストをすると、彼の色々な芸で時間をとられるというのはある。わりと時間通りに収まるトニー賞でも、ハリスがホストを担当した今年のトニー賞は、結構予定時間を過ぎていた。 

 

ところでダグラスと一緒に、「ビハインド・ザ・キャンデラブラ」でノミネートされていたマット・デイモンも会場に来ていた。これが現在、必ずデイモン・ネタで番組を終わる「ジミー・キメル・ライヴ」ホストのキメルがホストを担当した昨年だったら、何か非常に面白いギャグが見れただろうにと、そこは少し残念。 

 

ドラマ作品賞の「ブレイキング・バッド」は、最終シーズンを2分割して、現在その後半を放送中だ。そのため最終シーズンが今回もノミネートされているだけでなく、来年のエミーにもノミネートされる。そのため私は番組が作品賞を受賞するのは来年になるだろうと思っていたが、今年も獲った。現在アメリカにおける「ブレイキング・バッド」最終回に向けての注目はものすごく、 「ザ・ソプラノズ」もかくやという盛り上がりを見せている。来年「バッド」がまた作品賞を獲ることは既に確実、たぶん男優賞もクランストン、今年助演女優賞を獲ったガン、そして助演男優のアーロン・ポールもほとんど当確と見た。










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65回プライムタイム・エミー賞結果発表

 
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