2012年9月23日に発表のあった第64回プライムタイム・エミー賞 (The 64th Annual Primetime Emmy Awards) 受賞番組と、私の予想成績と反省。
コメディ・シリーズ助演男優
私の予想: ジェシ・タイラー・ファーガソン「モダーン・ファミリー」ABC
受賞したのは: エリック・ストーンストリート「モダーン・ファミリー」ABC
「モダーン・ファミリー」から来てはいるんだが、まさかまたストーンストリートとは。「モダーン・ファミリー」から交互に来るかと思ったのに。いずれにしても毎年のことだが本当にこのカテゴリーは当たらんな。
コメディ・シリーズ助演女優
私の予想: クリスティン・ウィーグ「サタデイ・ナイト・ライヴ」NBC
受賞したのは: ジュリー・ボーウェン「モダーン・ファミリー」ABC
昨年と同じ予想で昨年と同じように外した。
コメディ・シリーズ主演男優
私の予想: ルイ・C. K. 「ルイ」FX
受賞したのは: ジョン・クライヤー「ハーパー・ボーイズ (Two and a Half Men)」CBS
よりにもよってパーソンズじゃなくてクライヤーが来た。先シーズンのチャーリー・シーン騒動のとばっちりをもろに食らいながらも頑張った功労賞か。
コメディ・シリーズ主演女優
私の予想: エイミー・ポーラー「パークス&レクリエーション」NBC
受賞したのは: ジュリア・ルイス-ドレイファス「ヴィーピー」HBO
ほとんど慣れっことはいえ、本当に前半は当たらんわ。
リアリティ/コンペティション・プログラム
私の予想: 「ジ・アメイジング・レース」CBS
受賞したのは: 「ジ・アメイジング・レース」CBS
去年はここまで外したから悪くない方か。
リアリティ・ショウ・ホスト
私の予想: キャット・ディーリー「アメリカン・ダンスアイドル」FOX
受賞したのは: トム・バージェロン「ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ」ABC
まあ、文句はない。
ドラマ・シリーズ助演男優
私の予想: ジャンカルロ・エスポジト「ブレイキング・バッド」AMC
受賞したのは: アーロン・ポール「ブレイキング・バッド」AMC
ここはかなりの確率で当たると思ったんだが。
ドラマ・シリーズ助演女優
私の予想: マギー・スミス「ダウントン・アビー」PBS
受賞したのは: マギー・スミス「ダウントン・アビー」PBS
この辺からなんとか挽回してもらわないと。
ドラマ・シリーズ主演男優
私の予想: デミアン・ルイス「ホームランド」ショウタイム
受賞したのは: デミアン・ルイス「ホームランド」ショウタイム
よしよし。
ドラマ・シリーズ主演女優
私の予想: クレア・デインズ「ホームランド」ショウタイム
受賞したのは: クレア・デインズ「ホームランド」ショウタイム
よーしよーし。
ヴァラエティ・シリーズ
私の予想: 「ザ・デイリー・ショウ・ウィズ・ジョン・スチュワート」コメディ・セントラル
受賞したのは: 「ザ・デイリー・ショウ・ウィズ・ジョン・スチュワート」コメディ・セントラル
悪くない展開。
ミニシリーズ/TV映画助演女優
私の予想: ジェシカ・ラング「アメリカン・ホラー・ストーリー」FX
受賞したのは: ジェシカ・ラング「アメリカン・ホラー・ストーリー」FX
なかなか気分がいい。
ミニシリーズ/TV映画助演男優
私の予想: トム・ベレンジャー「ハットフィールズ&マッコイズ」ヒストリー
受賞したのは: トム・ベレンジャー「ハットフィールズ&マッコイズ」ヒストリー
6連勝というのはさすがに初めてなんじゃないか。
ミニシリーズ/TV映画主演女優
私の予想: エマ・トンプソン「ザ・ソング・オブ・ランチ」PBS
受賞したのは: ジュリアン・ムーア「ゲーム・チェンジ」HBO
さすがにこれ以上の連勝というのはないだろうと思っていた。
ミニシリーズ/TV映画主演男優
私の予想: ベネディクト・カンバーパッチ「シャーロック」PBS
受賞したのは: ケヴィン・コスナー「ハットフィールズ&マッコイズ」ヒストリー
これも外すべくして外したという感じ。
ミニシリーズ/TV映画
私の予想: 「ハットフィールズ&マッコイズ」ヒストリー
受賞したのは: 「ゲーム・チェンジ」HBO
また外し癖がついてきた。
ドラマ・シリーズ
私の予想: 「ホームランド」ショウタイム
受賞したのは: 「ホームランド」ショウタイム
もちろん。
コメディ・シリーズ
私の予想: 「モダーン・ファミリー」ABC
受賞したのは: 「モダーン・ファミリー」ABC
予想通り。
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9月23日以前に発表のあったマイナー部門の受賞予測。
コメディ・シリーズ、ゲスト女優
私の予想: キャシー・ベイツ「ハーパー・ボーイズ」CBS
受賞したのは: キャシー・ベイツ「ハーパー・ボーイズ」CBS
「ハリーズ・ロー」よりこっちの方が印象強かったから。
アニメーション
私の予想: 「ザ・シンプソンズ」FOX
受賞したのは: 「ザ・ペンギンズ・オブ・マダガスカル: ザ・リターン・オブ・ザ・リヴェンジ・オブ・ドクター・ブロウホール」ニコロデオン
ここもいつも当たりそうで当たらない。
短編アニメーション
私の予想: 「アドヴェンチャー・タイム」カートゥーン
受賞したのは: 「レギュラー・ショウ」カートゥーン
絵柄の好き嫌いで決めてたらダメか。
ノンフィクション・スペシャル
私の予想: 「ポール・サイモンズ・グレイスランド・ジャーニー: アンダー・アフリカン・スカイズ」A&E
受賞したのは: 「ジョージ・ハリソン: リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド」HBO
サイモンじゃなければハリソンだと思った。
ノンフィクション・シリーズ
私の予想: 「フローズン・プラネット」ディスカバリー
受賞したのは: 「フローズン・プラネット」ディスカバリー
ここはなかなかわかりやすかった。
スペシャル・クラス
私の予想: 「ハービー・ハンコック、グスタヴォ・デュダメル・アンド・ザ・ロサンジェルス・フィル・セレブレイト・ガーシュウィン」PBS
受賞したのは: 「第65回トニー賞」CBS
あまり趣味に走り過ぎると外す。
リアリティ・プログラム
私の予想: 「フー・ドゥ・ユー・シンク・ユー・アー?」NBC
受賞したのは: 「アンダーカヴァー・ボス (Undercover Boss)」CBS
構造的に「アンダーカヴァー・ボス」を今後も続けていくのは無理があると思う。
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総評 (反省と今後の対策)
今年のエミー賞は25部門予想して当たったのは11部門。勝率4割4分。昨年よりは持ち直したとはいえ、やはりエミー賞は半分当てるのも難しい。
今年はABCが中継したため、ホストは「ジミー・キメル・ライヴ」のジミー・キメルが担当した。昨年のジェイン・リンチは、まあ、案外やれるんだなとは思ったが、やはり今回のキメル、一昨年のジミー・ファロン等、喋りを本職としている者のホスティングの方が安心して見れる。唯一の例外が、近年よくトニー賞をホスティングするニール・パトリック・ハリスだ。あれだけやれるならハリスはMCとしても食っていける。
式次第は近年の例に倣い、最後の作品賞以外はコメディ、ドラマ、ヴァラエティ、TV映画/ミニシリーズと、ほぼジャンル別順で発表された。また、リアリティ・ショウのホスト部門は今年からまた事前発表ではなく本編に復活してくるなど、マイナー・チェンジもあった。
キメルのギャグで最も印象に残ったのは、相も変わらずマット・デイモンを呼んでおきながら時間がなくて登場させられなかったというギャグで、2008年以来ずっとこれをやっている、長寿ランニング・ギャグだ。まさかエミー賞でまでやるとは思わなかった。いったいいつまでやるつもりなんだろう。
賞ではコメディでは相変わらず「モダーン・ファミリー」強し。昨年までは助演男優候補だったジム・クライヤーが今年はいきなり主演男優賞獲得は、チャーリー・シーンに振り回されながらも番組継続に一役買った、ほとんど功労賞的な意味合いが大きかろう。
ドラマは私の予想通り、「ホームランド」軸の展開になった。PBSの「ダウントン・アビー」はノミネートこそ多かったが、主要な部門で受賞したのは、助演女優のマギー・スミスだけだった。最終回を迎えた「ザ・クローザー」もほぼ無視されたが、しかし最終回の放送は8月にあったばかりで、これは来年のエミーにノミネートされる資格があることになるのか? あるいは一昨年既に主演のキラ・セジウィックに授賞したから、義理は果たしたということか。「ブレイキング・バッド」はシーズンの後半の放送が今年末にあるため、念願の作品賞の最後のチャンスは来年になるだろう。
一つ気になったのが、会場を走り回ったり寝転がったり放送禁止用語を言ったりと悪ふざけが過ぎたように見えた「デイリー・ショウ」のジョン・スチュワート。最近のスチュワートは、NBCの「ロック・センター・ウィズ・ブライアン・ウィリアムズ」でアンカーのウィリアムズと肩を組んで見せたりと、あんまりプロらしくない言動が目につく。あんまりおいたが過ぎると、今に業界から見放されてしまうかもよ。